“白ギャル課長”のビジネス論「大人にナメられたら終わりだと思っている」
今年5月に復刊を果たしたギャル雑誌『egg』。その専属モデルを務め、「白ギャル」のアイコンとして広い支持を集める伊藤桃々。女子高生を中心に人気の恋愛リアリティショー番組『オオカミくんには騙されない』(AbemaTV)への出演を皮切りに、バラエティ番組でも活躍。SNSの総フォロワー数は100万超えと、藤田ニコル、みちょぱの次のギャル系スターとして注目される存在だ。最近では、自身がプロデュースするコスメブランド『More..Mi by momo』でリップの販売を開始。同ブランドのために設立された株式会社Mtheadでは「課長」に就任したという彼女が明かすビジネス論とは?
――まずはギャルモデルの伊藤さんがビジネスに本格的に取り込もうと思った理由を教えてください。
伊藤:商品を売るのがもともと得意だったんで活かしたいなと思ったのと、自分で考えて行動する機会が欲しかったからですね。
――過去の経験からそう感じることがあったのでしょうか?
伊藤:はい、高校生のときにラーメン屋さんで働いていたんですが、言われたことだけをやることに退屈してしまって自分で考えて動くようになったんです。目立つポップや看板を作ったり、「全部盛りラーメン」っていうすべてのトッピングを入れた新メニューを提案してたくさんオススメしたり、若い女子に弱そうなおじさんに積極的に接客したり(笑)。売り上げや店の回転、原価のことなどを考えていろいろアイデアを出して行動していました。その結果、お店もどんどん繁盛して、時給もきっちり上げてもらいましたよ。
――行動がしっかり結果につながるのはすごいですね。
伊藤:自分で言うのもあれですが、結構センスあるんです(笑)。SNSも自分で戦略を立てて、実行してというのを繰り返してやっています。
――ツイッターやインスタグラム、YouTubeやTikTok、伊藤さんのSNSでの人気は驚異的です。
伊藤:フォロワーが一気に増え始めたのは恋愛リアリティショー『太陽とオオカミ君には騙されない』へ出演したのがきっかけですね。ただ、その後もすごく増えていって、すっぴんからギャルメイクした動画なんて100万再生もされました。
――すっぴんを公開するのはかなり勇気が必要だったのでは?
伊藤:当初、『egg』編集部から提案されて、そのときは何も考えてなくて、「はい、します」ってOKを出しちゃったんです。あとからいろんな人にめちゃくちゃ叩かれて、SNSを通じて、私のブサイクなすっぴんをスクショした写真が送られてきたりして、本当にすごかったですね(笑)。でも、男のコからはディスられました反面、女のコたちはすごく応援してくれたり、参考になると言ってくれたりしたのは嬉しかったです。
――SNSを戦略的に使っていると聞きましたが、具体的にはどういうことを?
伊藤:ファンの方に楽しんでもらうためにはどうしたらいいかを常に考えていますね。写真の撮り方はもちろん、投稿時間や私をフォローしてくれている人の分析、SNSで人気のある人のブランディングの仕方など、さまざまなことを見て考えています。
あと、投稿したときは必ず自分のサブアカウントで本アカウントがどう見えているのか第三者目線で確認しています。そこで確認してから投稿し直すこともよくあって……トライ&エラーの繰り返しです(笑)。ぶっちゃけ「ここまでこだわってやってるのって私くらいじゃない?」って思ってます。
――自分以外のSNSアカウントも相当分析されたと聞きました。
伊藤:はい、人気のあるコの分析は特に力を入れてやっていましたね。このコはどんな投稿をしていて、何歳くらいの人がフォローしていて、どんな人からどんなコメントがされているのか、イベントでの集客力はあるか、商品を売る力はあるのかなどなど。知り合いで人気のあるコたちのファン層はすべて把握していますよ。アカウントのページまでいけば、年齢やどこに住んでいるかなどをプロフィールに書いている人も多いので、いろいろなことがわかります。たぶん、本人より私のほうがよく知っていると思うけど、教えてあげない(笑)。
――自身のファンやアンチの分析もするんですか?
伊藤:エゴサーチしてだいたい見ます。アンチの人も同様に調べて、「私を嫌う人って、どんな人なんだろう?」「私のどこが気にくわないんだろう?」か確認しますね。そこでわかったのは、私のアンチは女性が多くて、地元ヤンキー系の彼氏がいる人たち。彼氏が私のファンで、それで嫉妬して攻撃的な投稿をしていることがわかりました。アンチのアカウントまで飛んでみると、だいたい彼氏の写真を載せていて、その彼氏のアカウントまで飛ぶと、その人が私をフォローしているという(笑)。
――1日のどのくらいの時間をSNSに使っているんですか?
伊藤:起きているときはほぼずっと触っていますね。仕事の合間にもコメントを見たり、ほかの人の投稿を見たり。人生のすべてを捧げています。
――フォロワーを増やすために具体的に参考にされた方はいますか?
伊藤:特にいません。自分らしさっていうのを一番に考えていました。私は「白ギャル」っていう、その当時誰もカリスマ的な存在がいなかったジャンルで勝負したのが、結果的によかったのかも。「女子力があって、清潔感のある大人っぽいギャル」が私が見せたい私です。SNSを通じてたくさんの質問が来るのですが、特にスキンケアとか美容法とか質問にしっかり答えるようにしていましたね。そうやって「伊藤桃々は美容に詳しい」というイメージづくりをしていきました。
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