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コネ入社した新入社員の仕事ぶり。取引先から「うちの子大丈夫?」

 4月になり各企業には新入社員が入ってきた頃。とはいえ、現在はコロナウイルスの影響で在宅勤務となり、あまり接する機会がないという人も多いかもしれない。  入社までのルートは人によって違う。新卒採用はもとより、就職・求人サイトから応募した人やヘッドハンティングされて入社した人。なかには両親や、その取引先企業の紹介で入社した人もいるだろう。縁故採用、いわゆる“コネ入社”というヤツだ。今回は、コネ入社した新入社員たちと、その仕事ぶりを紹介しよう。

やる気がないままコネ入社、職場の前評判「できないヤツがくる…」

コネ入社

※写真はイメージです(以下同)

「私が働く銀行には、自分の子ども3人が働いている、という人がいますよ」  ある地方銀行で働く飯島あきこさん(仮名・51歳)がこう話す。なんと、子ども3人全員が母親である女性と同じ銀行で働いているそうだ。特に長女はやる気がないまま入行してしまったようで……。 「長女は融資のデータ管理を担当していたのですが、暇だと仕事中寝ていましたよ」  実は彼女の夫も同じ銀行に勤めており、かなり責任ある立場の職員だそうだ。「その人の娘、息子だから、落とすわけにはいかない」ということで子ども全員が採用されたらしい。  長女の場合は就活の時期に差し掛かった時、「就活するのが面倒」と就活自体やる気がなかったそうで、なんとか働く場所を提供しようと、父親が事前に人事部に話をしていたのだとか。 「長女が3年目の時に私と同じ支店にきたのですが、職場では『できないヤツがくる』と噂になってました。やる気がないからか、実際に前の支店でも仕事ができなかったみたいです。ある意味、可哀想ですね」  長女はすでに飯島さんのいる支店を離れ、今はどうしているのか分からないそうだ。間もなく30歳になる長女、やりがいを持って仕事をしているといいのだが。

取引先から「うちの子大丈夫ですか?」

新入社員 転職してから最初の春、山中志保さん(仮名・当時25歳)のもとに新しい後輩が6人配属されてきた。山中さんの勤め先は名の知れた企業なので、多少はコネ入社がいるだろうと思っていたら、新入社員が入る少し前に、「今年30人ぐらい入社予定で、そのうち3分の1か、半分近くがコネらしいよ」と同僚が話していたのを聞いて驚いたそうだ。  そのため、6人のうち、誰かがコネ入社でも不思議ではないと感じていた。  山中さんはある男性の育成を任された。新入社員唯一の男性で、みんなから可愛がられていた。根はいい人で、何か仕事をお願いすると、いつも威勢のいい返事をしていたのだが……。 「日本人なのに、日本語を理解できないというか、なかなか通じなくて。指示されたことを実行できない子でした。上司から調べ物を頼まれたようなのですが、電話番号を調べてどこかへ行ったそうで。戻ってきたな、と思ったらプリンターのトナーを替えていたそうです。上司は面倒臭がり屋なので、『調べ物は山中がやっといて』というので結局、私がやりました」  新しい仕事を教えても、メモを取らず、同じことを何度も聞いてくる。ある日、別の仕事を教える時に「メモちゃんと取るんだよ」と伝えると、「はい!」とやはり元気良くいい返事をする。  メモをガシガシ取っていたので、もう聞かれることはないだろうと思ったが……後日、また同じことを聞いてきた。山中さんが「メモは?」と聞き返すと、「なくした」と答えたそうだ。仕事中も上の空で、上司からの指示自体に反応できないこともあった。それでも「まあ、最初だし」と長い目で見ていた。  彼の入社から数か月経ったある日、山中さんは同じ部署の上司と食事に行った。そこで、例の新入社員の話題になったという。上司がニヤニヤしながら、「ここだけの話」と切り出した。 「この前さ、いま営業部にいる先輩から『あんたの部署に新しく入った男の子いるでしょ? 元気?』って話しかけられて。なんで知っているのかって聞いたら、うちの会社の取引先の人から『うちの子大丈夫ですか?』って言われたんだってさ。コネだな」  実は、山中さんの会社は、その取引先とは持ちつ持たれつの関係で、取引先の子どもたちが数多く在籍しているとのことだった。
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居酒屋でアルバイト中に声をかけられて…
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