更新日:2022年11月10日 10:28
仕事

コンビニ店員が見たコロナの影響。唯一の良かったこととは?

レジの飛沫防止シートで困ったこと

 店ではコロナ感染の予防対策を行っている。手指は常にアルコールで消毒、ドアは開けっ放しで、飛沫防止シートをレジに取り付けたが、仕事はやりにくいとしか言いようがない。  店内の見通しが悪いうえ、いちばん困るのは客の声が聞き取りにくいことだ。ただでさえマスクを着用していて口元が見えないため、モソモソとして何を言っているのかわからない。タバコの銘柄やコーヒーマシンの注文なども理解不能。  とはいえ、声が聞き取りにくいのは客からしても同じこと。たまにシートをペロリとめくってくる客もいるので、それはもはや恐怖でしかない。お互いに“大きな声ではっきり”と言うしかない。  また、筆者の店舗では、コロナ禍の初めのころからトイレは使用不可にした。他の店舗でも増えているが、こんな状況なので文句を言ってくる人はいない。  そもそもトイレを客に貸していいことはないと考えている。これが幹線道路や地方にあるコンビニだったらトイレを貸すのもサービスで、使用した客が何か買ってくれるはずだが、筆者がバイトするのは都会で駅の近くなのだ。  駅構内や付近の公衆トイレが利用できるのに、何も購入せず、勝手に使って礼も言わない客が多いこと……。なかには汚したり、トイレットペーパーや備品を盗む人もいるのだ。  コロナの影響でトイレを貸さなくなって、そのストレスから開放された。きっと騒動が収まった後もトイレを貸さない方針の店舗が増えるかもしれない。今回のコロナ不況で経営は先が見えない状況だが、店長は笑いながら言った。 「コロナ禍でもトイレのことだけは唯一良かったよ」 <取材・文/浜カツトシ>
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