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大谷世代の光と影。あのドラフト5球団競合投手は今…

 そしてここからは大谷世代のがっかり選手2名をご紹介。入団当初の期待を大きく裏切ったのは……。

ドラフトで5球団競合も……田中正義(福岡ソフトバンク・投手)


 最速156キロを誇る創価大のエース。超本格派右腕として、’16年のドラフト会議最大の目玉で、事前には12球団競合の可能性も指摘されていたほどだ。さすがに全球団からの1位指名はなかったものの、5球団が競合、抽選の結果、福岡ソフトバンクへの入団が決まった。ここまでは良かったのだが……。  入団早々のキャンプで右肩に違和感を覚えるなど、体調不良が続き、昨年までの3シーズンでわずかに11登板のみ。ドラフト前の即戦力投手という触れ込みはどこへやら、これまでの主な通算成績は14回1/3を投げて被安打19(うち、被本塁打6)、0勝1敗15奪三振で防御率は8.16という燦々たる成績に終わっている。  今季は大卒4年目となる田中にとってまさに正念場で勝負の年。ドラフトで5球団競合した本格派右腕の真の実力を発揮したいところだ。

ドラフトで史上初の快挙達成……佐々木千隼(千葉ロッテマリーンズ・投手)



 ’16年のドラフト会議で前述した田中正義の抽選に外れた4球団とほか1球団が外れ1位で指名した桜美林大のスリークォーター右腕。なんと外れ1位指名選手としてはドラフト史上最多となる“5球団からの再指名”という快挙を達成した。  最速153キロを誇る即戦力という触れ込み通り、プロ1年目から開幕直後の北海道日本ハム戦でプロ初登板初先発し、見事に初勝利を挙げている。  だが、その後はプロの壁にぶち当たり、7月上旬の試合で7敗目を喫し、二軍落ち。1年目は4勝7敗の防御率4.22という成績で終えることに。以降、プロ3年目となる昨シーズンを終えた段階でわずか22試合登板、6勝8敗、防御率3.76という、ドラフト時の快挙で話題になった注目の逸材右腕にしては、かなりもの足りない結果となっている。田中同様に今季中に巻き返したいところだ。<文/上杉純也>
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