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「餃子の王将」コロナの逆風に“王手飛車”をかけたテイクアウト戦略が凄い

餃子の王将 餃子セット

飽きのこない餃子の味にファンは多い

勝因3:密かに起こしていた「容器革命」

 そして、最後の勝因は「テイクアウトとデリバリーの容器革命」です。  実は王将、今年3~5月に、学校給食がなくなったことで、毎食子供の食事を作らなければならない家庭状況を支援するべく、「お持ち帰り専用お子様弁当」を販売していました。  このお子様弁当がすごいのです。  餃子2個、鶏の唐揚2個、シャウエッセン2本、ライスといった、かなり満足度の高い内容ながら、お値段はなんと250円(税別)。  また、自宅に持ち帰ってからも配慮が行き届いています。このお子様弁当、おかずとご飯を一度にレンジで温めることが可能なので、子供でも手軽にアツアツの料理を味わうことができます。さらに、電話予約のほか、お持ち帰り専用の検索・予約サイトのEPARKを利用できるため待たずに持ち帰ることができたのです。これらの戦略はマクドナルドと重なるところがあります。  この“容器で圧倒的差を見せる”という戦略は、他にもあります。  3月21日には、ご飯とおかずを一度に電子レンジで温められる新容器を使用した「餃子の王将 レンチンシリーズ」の発売をスタートしています。  電子レンジでご飯とおかずが一度に温められる、新しい容器を使った「餃子の王将 レンチンシリーズ」のメニューは、麻婆豆腐弁当、酢豚弁当、ニラレバ弁当、回鍋肉弁当、餃子の王将ラーメンの5品。  考えてもみてください。  ラーメンを持ち帰ることができるというのは、新しくないでしょうか? しかも、自宅の電子レンジで温められるのです。熱々のスープを自宅で味わえる。これはラーメン界に起きた「地味な大革命」と言ってよいでしょう。  

今後も攻める王将、その快進撃は「王手飛車取り」レベル

 では、今後の王将の景気はどうなるでしょうか。結論を急げば、快進撃はまだまだ続くと思われます。  たとえば、主力メニューの餃子。  2016年に登場した「にんにくゼロ餃子」は、新たな女性客や、営業職のビジネスマンを取り込むための商品開発でしたが、それが2019年7月にはさらに進化し、「にんにくゼロ生姜餃子」の販売を開始しました。ニンニクゼロ餃子については、「にんにくがないと物足りない」「むしろ、生姜の味が効いていて美味しい」など、賛美両論どちらもあります。    ただ、女性層やランチ帯のビジネスマン層を獲得できる可能性があるならば、積極的にそこは勝負に出るべきであり、そこにも手を抜いていないのが王将なのです。まさに、その様相は「王手飛車取り」といったところでしょうか。

馬渕磨理子

 テイクアウト、デリバリーといったオペレーションの部分の拡大・改善・進歩だけでなく、商品開発まで手を抜かない。まさに経営戦略の“具”がたっぷり詰まった飲食店なのです。経済アナリスト/認定テクニカルアナリスト、(株)フィスコ企業リサーチレポーター。日本株の個別銘柄を各メディアで執筆。また、ベンチャー企業の(株)日本クラウドキャピタルでマーケティングを行う。Twitter@marikomabuchi
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