コロナ下で飲み屋は?京王・聖蹟桜ヶ丘を歩いてみた<清野とおる ×パリッコ>
「東京都北区赤羽」シリーズで知られる漫画家、清野とおると、酒場ライターのパリッコが、「赤」以外の色の名前がつく駅や街でただただ飲み歩くだけの当連載。今回の舞台は「桜」色の街、「聖蹟桜ヶ丘」。コロナ自粛期間を経ての様子見運転再開ということで、たっぷりとソーシャルディスタンスをとってお送りします!
実は、コロナウィルスの影響がここまで深刻なことにはなっていなかった今年の3月中旬、清野とおる氏、パリッコ、編集井野氏の我々一行は、とある「K」という街で、当連載の取材を行った。ところが、その日は最初から最後まで、一向に街と歯車が噛み合わず、良い街人や店との出会いもないままにタイムオーバーとなってしまった。もちろん記事はお蔵入り。
そんなこともありつつ、数ヶ月ぶりやってきた見知らぬ街。この街をこれから徘徊し、飲酒までしてしまうなんて、なんという喜びだろうか。
もちろん、以前と同じように何も考えず酔っぱらうというわけにはいかない。ソーシャルディスタンスやコロナ対策には万全を期さなければいけない。それでも、ものすご~くそわそわすると同時に、どうしてもテンションが上がってしまう。
パリ:聖蹟桜ヶ丘、僕は初めて来たんですが、コロナ前に取材に行って本当に何も起こらなかった街「K」と比べると、なんだかいい雰囲気ですね。
清野:「聖」も「桜」も「ヶ丘」も、つい素敵なイメージを連想しちゃいますよね。待てよ、「蹟」も悪くない。
パリ:言われてみれば、なんてかっこいい名前なんだ。確かに「蹟」が効いてますよ。
清野:「聖」と「桜」と「ヶ丘」を、「蹟」がうまいことまとめあげてる。今日、まだ「K」のトラウマが残ってたので、ここに来るまで正直すごく不安だったんですけど、もう払拭されました。K街で負った心の傷が癒されていく……。
そんな無駄話をしながらの街歩きが楽しい。聖蹟桜ヶ丘は、東京都多摩市にある、京王電鉄京王線の駅。多摩川にも近く、周囲を自然に囲まれながらも、適度な規模感で栄えているという、我々好みの街だ。
数か月ぶりの知らない街徘徊、開始
1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。X(旧ツイッター):@paricco
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