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SNSで拡散「持続化給付金100万円」不正受給の手口。学生、会社員の逮捕者も

―[新型コロナ詐欺]―
 新型コロナの影響を受けた人たちを支援するため、中小企業には最大200万円、個人事業者やフリーランスには最大100万円を給付する「持続化給付金」。「この持続化給付金を狙った不正受給や詐取がSNSで拡散され、逮捕者が相次いでいます」と話すのは、新型コロナ関連詐欺などに詳しいフリーライターの奥窪優木氏。 『ルポ 新型コロナ詐欺 ~経済対策200兆円に巣食う正体~』(9月2日発売)では、新型コロナに関連した給付金や補助金を不正受給する連中を取材し、その巧妙な手口に迫っている。 「持続化給付金の申請には確定申告書や今年の売上台帳などが必要になるのですが、売上台帳はネット上の無料のひな型に記入する程度でも申請可能。なかには『適当な数字を記入しただけ』という人もいます。本来もらえる資格のない人でも不正に受給するスキームがSNSに投稿され、拡散されています」(奥窪氏)
「持続化給付金」不正受給

「持続化給付金」を代理申請するとの投稿がSNSに相次ぎ、拡散されている

給付された金額から3割を手数料として徴収

 具体的に、どのような手口で不正受給が行われているのか。 「今年の売上を過少申告して不正受給する人は多くいます。例えば、売上計上日の解釈の変更。入金された日を売上とするのではなく、仕事が完了した納品日を売上計上日としたところ、条件を満たした人がいました。逆に昨年の売上を増やし、『今年大きく減った』と見せかけるケースもあります。ほかには、妻を外注スタッフとして業務委託していることにして、妻に不正受給させるケースもあった。 今年は新型コロナの影響で前年分の確定申告の期限が1か月延長されたこともあり、あとから確定申告をしたり、前年度分を修正申告するなどして、一般人も不正受給に手を染めています。 また、詐欺集団や組織ぐるみの大掛かりな不正受給・詐取も横行しています。税務署の収受印を偽造し確定申告書を作成したり、ペーパーカンパニーを使った詐取、さらには廃業寸前や休眠中の法人を買って持続化給付金や各種補助金を不正受給するケースなど、さまざまな手口が使われています。なかには、詐欺師らが不正受給スキームを指南し、給付された金額の3割を手数料と称して上前を跳ねる連中もいる」(奥窪氏)  取材をした一般人の多くは「グレーな給付金申請なんてみんなやっている」と口を揃え、「罪の意識が希薄だ」と奥窪氏は警鐘を鳴らす。
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不正受給を裏で指南し、暴利をむさぼる詐欺師や反社
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