24時間店員不在の「ムジンノフクヤ」を発見。万引きされないか聞いてみた
東京都中野区、西武新宿線の野方駅のそばに先月「ムジンノフクヤ」というお店が誕生した。新品の洋服から古着、リメイク商品までを扱う24時間営業のショップなのだが、その名の通り店員がいないのだ。
ムジンノフクヤは駅から歩いて3分ほどの商店街に位置している。店内に入るとたくさんの洋服はあるが、確かに店員がいない。店員がいないのでもちろんレジもない。さらには、商品ひとつずつに値札も付いていない。
商品は、色分けされたハンガーにかけられており、その色によって値段が決まっている。客は購入したい商品を見つけたら、そのハンガーの色に合わせた値段のチケットを、店内の券売機で購入するという仕組みになっているのだ。
他に類を見ない、店員のいない洋服店。なぜこうした形態のお店を開こうと思ったのか。代表の平野さんに取材を申し込んでみた。
「Amazon Goが出てきたのがきっかけでしたね。元々、ネット上で洋服の販売をしてたんですが、実店舗でのうまい売り方がないかと模索していたときに、それがヒントになりました」(ムジンノフクヤ代表・平野さん 以下同じ)
昨年、Amazonがシアトルに1号店をオープンさせたAmazon Goは「無人コンビニ」と呼ばれ、店員がいないスタイルをとっている。確かにこちらにヒントを得た形態というのはうなづける。Amazon Goはアカウントを持つ人だけしか入店ができないが、ムジンノフクヤのスタイルならば客を選ばず、間口も広い。
AmazonやZOZOTOWNなど、ネットで洋服を購入する文化が広がっている中、なぜ今、実店舗なのか。その魅力とメリットについて平野さんは次のように話す。
「ネットの販売でもサイズの表記はありますが、“サイズ感”というのはやっぱり手にとってみないとわからないと思うんですよ」
確かに、間違いのないサイズを購入したはずだが、実際に届いたものを着てみるとしっくりこないという経験をした人も多いのではないだろうか。筆者としては、質感がイメージと違ったという事も何度かあった。実店舗で手に取ることができるのは、その辺りに納得した上で購入できるという、客にとってのメリットがある。
また、同氏は「ネットじゃなくて、お店で買いたいという人も、一定数は必ずいると思うんですよね」と話す。同店のある野方の商店街は、周囲に住宅街が広がっており高齢の人も行き交う姿が見られる。ネット販売だけではリーチできないそうした人たちへ洋服を届けたいという思いがあるようだ。
無人の服屋…発想のきっかけは?
なぜ今、実店舗を?
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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