仕事

“DX”の意味わかる?社長は「デラックス宣言だ」と自信満々の回答

デジタル化のつもりが「新たな無駄」が発生

 実際、「やる気のない有能」よりもタチが悪いのは「やる気のある無能」とも言われる。DX化にやる気を見せる無能な上司のもとで働く東京都内のシンクタンク勤務・沢田涼さん(仮名・30代)が悲鳴を上げる。 「業務のデジタル化は結構なんですが。社内資料を全て小さなスキャナーでデジタル化……なんて無謀なことを、上司がやり始めたんです。枚数に換算すれば、それこそ何万枚という数です」(沢田さん、以下同)  この上司、とにかく資料が画像で読めればいいと勝手に判断し、自分で選んだスキャナーを買ってきたという。 「画像の中の文字を認識して、PDF化してくれるもの……といっても上司はちんぷんかんぷん。ただ資料を画像化しているだけで、デジタル化とは程遠い。何も知らないおばちゃんの事務員が黙々と作業していて哀れというか……」  社内のDX化はもちろん結構だが、本質がなおざりになっていれば、計り知れない無駄が新たに生み出されるだけなのだ。<取材・文/森原ドンタコス>
1
2
おすすめ記事