更新日:2022年11月10日 10:30
仕事

コンビニは誰でもできる仕事じゃない。バイト歴30年、店員の怒り

レジが進化、金額の誤差はほとんど出ない

レジ 今と昔では、あらゆることが変化した。その中でもレジの操作ボタンが増えて複雑になったように思う。その一方、タッチパネルのおかげで間違いにくくなったとも言える。  スタッフは通常、出勤時と退勤時にレジ点検(※金額に過不足がないかチェック)をしなければならないのだが、人間のやることなので以前は間違いが非常に多かった。現在は、レジが進化してキャッシュレスの客も増えたので誤差はほとんど出ない。その点はいいことのように思う。    昔は、支払いは現金のみであった。現在はスマホ決済、クレジットカード、交通系ICカードなどがあり、それらを使えばラクだ。店側としても会計がスムーズに進み、かなり合理的なのだが、お年寄りや小さな子どもを除き、いまだに現金払いが多いのには驚かされる。  とはいえ以前、こんな人がいた。たまに来店する感じの悪い女性客だ。ドリンクとお菓子の二品を購入。クレジットカード払いで、カードリーダーにカードを入れた。  通常だったらカードを抜いてからレジ内で支払われているか確認し、会計が完全に終わってから帰ってもらわないと困るのだが、それが終わらないうちに女性は行こうとした。すると、エラーの表示。 「お客様、すいません。もう一度やって下さい」  そう告げると、かなりムッとしながらもう一度カードを入れる。その女性は、またもや完了していないのに出口に急いで向かう。案の定、再びエラー。こんなことはめったにない。  ここで帰られてはいけないので「すいません! 待ってください!」と大声で言う。  女性はイラつく顔を見せながら「もう商品いらないです」と帰ってしまった。こっちに落ち度はないし、レジも故障しているわけでなく、カードが問題なのである。だったら他の手段で精算すればいいだけなのだが……。

人間的に素晴らしい客の特徴

 筆者はずっとコンビニで客を見てきた。その結果、「人間的に素晴らしい」客の特徴がわかるようになった。  客がひとりで来店した時の店員に対する態度が、その人の本当の姿だと思っている。そこには家族、友人、会社の同僚、異性が一緒にいないわけで、他の人の目を気にする必要がない。だからこそ、素の部分が出るのだ。  もちろん、疲れている時や機嫌が悪い日もあるだろう。だが、常連客でいつも態度が悪い場合、“そういう人”というわけだ。  当然、どんな時でも感じがいい人も多い。会計のあと「ありがとう」と言ってくれるのはもちろん、いつも笑顔の人。誰も知り合いがいない場面で、他人にこのような振る舞いが出来る人は本当に素晴らしいと思う。年齢や見た目は全く関係ないのである。<取材・文/浜カツトシ>
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