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「ここで働けますか?」工事現場に自らを売り込みに来た在留外国人のガッツ

―[負け犬の遠吠え]―
ギャンブル狂で無職。なのに、借金総額は500万円以上。 それでも働きたくない。働かずに得たカネで、借金を全部返したい……。 「マニラのカジノで破滅」したnoteが人気を博したTwitter上の有名人「犬」が、夢が終わった後も続いてしまう人生のなかで、力なく吠え続ける当連載は34回。  今回は、工事現場で遭遇した外国人とのワンシーンで、犬が思ったことです。
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工事現場に売り込みに来た外国人

「ここで働きたいのですが、責任者の方はいますか? 僕たちはみんなビザも持っているし、人数もいて、力もあります」  工事現場の警備員をしている時、外国人の方が話しかけてきた。もちろん僕の立場でそんなお願いを聞く権限はないので、その工事の現場責任者の人に渡し、営業なら後ほど事務所に電話をかけてくれ、と返されていた。僕が小学生を肩車してようやく追いつきそうなほどに背の高い彼は、仲間のためにこうして片っ端から工事現場で声をかけているのだろう。  僕は彼の泥臭いガッツを見て感動した。そう、そういうことなんだよ、と。  別に外国人だからとかではない。仕事を探す時、社会がどうとか、ネットで探してもどうとか、そういうことではないのだ。とにかく低空飛行でも生きたくて足掻くならば手段は選んでいられないし、誠意でぶつかっていくしかない。

カネの相談がたくさん来る貧乏人のアカウント

 僕の元にはたくさんの貧乏人から「仕事の探し方」や「金の作り方」の質問が飛んでくる。僕がお金のプロフェッショナルだからではない。おそらく「よりダメな人間には怒られない」からだ。一番ダメそうなキリギリスだからだ。  キリギリスたちは蟻の中で金の無心や仕事探しのお願いをしては夏の堕落を責められたことだろう。それがどうだ、インターネットを探せば夏も冬もヘラヘラパチンコを打って金を借りて、ギャンブルの連載を続けるかと思いきや、突然日和ってバイト生活に舵を切るような、そんな中途半端な「ただの人」がいるではないか。それが僕。 「金がなくて困っています、明後日までに作りたいのですが、事情があって借金ができません。どうしたらいいですか?」  二日に一通の割合でこんなDMが届く。  社会貢献もロクにできない僕に強いて役割があるとすれば、間違いなく反面教師で、その点においては「芯のなさ」「やる気のなさ」「計画性のなさ」で他の追随を許さない自信がある。ギャンブル一筋になりたくとも、借りて500万円という中途半端さ。桁違いの借金を抱えてラスベガスに行ってしまえる世界のヨコサワほど肝も座っていない。  ゲームに対して本気で勉強もできないからその道の有名人にもなれない。計画性がないからクレジットカードもどんどん失効して裁判所や弁護士事務所から難しい手紙もたくさんくる。それでも踏み倒すほどの度胸はない。何もない。これもSPA!の気まぐれ。  僕の回答は気休めにすぎないのだ。もちろん手助けになりたい気持ちもある。だけど、その前に大家さんに家賃を遅らせるお願いをしたか?工事現場で突然雇ってくださいと頭を下げたことがあるか?僕はお金のプロじゃないから、そういうアナログで原始的なアドバイスしかできない。借金をする時も馬鹿正直にむじんくんや支店に入って、 「僕はお金を借りたいです!」 と言ってきた。ネットを見ても電話をしても、焼かれた脳では仕組みが理解できなかったからだ。リボ払いも本気でオトクだと思っていた。
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キリギリスの暮らしを守るため
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