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少女の首を絞めた「心臓フェチ」男の人柄は? フェチモデルの女性が告白

玉響桃乃

「腹パン」の撮影には身の危険を…

 他に玉響さんはどんな撮影を行ったことがありますか? 「たくさんあり過ぎて……。ウェット&メッシー(自分または他人が衣服を水で濡らしたり汚す行為に性的興奮を感じるフェティシズム)、腹パン(腹パンチの略)、足裏フェチ、全身タイツ、エメトフィリア(嘔吐や吐瀉物に性的興奮を抱くフェティシズム)……」  その中で身の危険を感じるフェチはありましたか? 「『腹パン』撮影はお腹を男性に殴られてる様子を撮るんですが、何度も何度も殴られてるうちに知らない間に気絶していたことがあります」  それはまさに、今回の天本容疑者の事件と似たような状況ですね。 「そうですね。あのときは私もフェチモデルとしての経験が浅く、リスクを甘く見ていたなと反省しています。それからのフェチ撮影の依頼は、危険そうなものについてはお断りするようにしています。行為に夢中になると、やり過ぎてしまう人もいるので……」  やり過ぎというのでいえば、今年9月に池袋のラブホテルで、布団圧縮袋に入った女性の遺体が見つかった事件が記憶に新しい。あれも一部には圧迫マニアによるSMプレイの失敗だったのではないかと囁かれたが、実際のところはまだ真相がわかっていない。(週刊実話10月2日配信「池袋ラブホ殺人 大東大生が密室で凶行に及んだ闇」

特殊なプレイは事前の打ち合わせが大切

 フェチモデルとして活動をされる玉響さんは別として、こういった事件を見ていると、特殊なプレイが行き過ぎて死の危険が迫るというのは一般人にも起こり得そうだ。  それこそ僕の知人の女性で、「男性との性行為中に首を絞められるのが好き」という性癖を持っている人もいる。逆に付き合った彼氏からある日、「首を絞めたい」と性癖を告白される女性もいたりはすると思う。  自分の趣味にそういったものがなくとも、パートナーの性癖に応えたいという気持ちからプレイを了承する場合もあるのではないか。仮にその性癖が危険な行為だったとして、お互いが同意した上で行う際、玉響さんが気を付けたほうがいいと思うのはどんなことだろう? 「やっぱり最初にお互いよく確認し合うことですね。『首を絞めていい?』っていわれただけじゃ、どんな強さで何秒締めるのかも、本当に危ないときになんていって止めてもらうかもわからないじゃないですか。そこを例えば一度首の代わりに腕でやってもらうとかして、しっかり確認して行わないといけないですね」  お互いに同意を得る。たとえ性行為を了承したとしても、これはプレイ内容についても常に意識すべきだ。性行為を了承したからといって、だからお尻を叩いてもいい、だから手を縛ってもいいと、全部を了承したことにはならない。  また、これが同意の上での『プレイ』ならば、僕も犯罪にならない限りはとやかくいうものでもないなと感じる。だが、性癖ということに関していえば、AV業界にいた筆者の身からすると「同意を得ないという性癖」を持つ人の存在に恐怖を覚えていたりもする。
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フェチ作品は性癖を妄想でとどめるためもの
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1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru

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