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NiziUの甘めデビュー曲にみる、韓国流ヒット戦略の冷徹さ

 12月2日、シングル「Step and a step」で正式にデビューを果たしたNiziU。リリースを待たずに紅白への出場も決めるなど、エンタメ界の話題を独占してきました。  プレデビュー曲「Make you happy」に続き、今回の「Step and a step」も大ヒット。ロッテ「Fit’s」のCMでもオンエアされており、すっかりおなじみの曲になりましたね。
Step and a step

「Step and a step」初回限定盤(ERJ)

<NiziU:日韓合同オーディションから生まれた日本人9人のグループ。正式デビュー前に2020年紅白初出場が決まった。プロデューサーで韓国人のJ.Y.Park氏は、韓国3大芸能事務所のひとつ「JYPエンターテインメント」創業者で、多くの韓流アイドルを育てた。「Step and a step」の作詞・作曲もJ.Y.Park氏>

日本人好みの、甘くてちょっと懐かしい歌

 というわけで、改めてNiziUを聞いてみると、日本のリスナーに対する細やかな配慮がうかがえます。それは、“うた”を好む多くの日本人が気に入るような楽曲とサウンドメイクが施されているから。  NiziUは、欧米でウケるK-POPやK-hiphopと比べると、相当甘めな味付けなのですね。Aメロ、Bメロ、サビがわかりやすく分かれているし、全体の雰囲気はカワイイ。だから、いっしょに歌いたくなる。  どこか懐かしい楽曲のトーンもミソでしょう。カイリー・ミノーグ(52)とかニュー・キッズ・オン・ザ・ブロックとか、80年代の洋楽ヒットを思い出すアラフォー、アラフィフもいるんじゃないでしょうか。コードやメロディの哀愁と、跳ねるようなポップさのブレンドに、ちょっとだけバブル期の匂いが漂っているのです。

欧米で人気の韓流グループ「BLACKPINK」とは大違い

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 そこで、欧米で旋風を巻き起こしているBLACKPINKと比べてみましょう。女性のタフさを全面に押し出すために、太い低音のアタック感を強調する。メロディの情緒に頼らないハードボイルドな姿勢は、実にクール。特に、セレーナ・ゴメス(28)をフィーチャーした「Ice Cream」は素晴らしかった。余分な音を削ぎ落としたことで生まれる緊張感は見事の一言です。  その点で、BLACKPINKはとことん現代的な音楽なのです。 <BLACKPINK:韓国人4人のガールズグループ。韓国3大芸能事務所のひとつ、YGエンターテインメント所属。レディ・ガガやセレーナ・ゴメスともコラボして、欧米で大ヒットを飛ばしている>
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