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パチンコ店をクビになった中国人。極貧すぎて犯罪仕事も「断る自信ない」

今や283万人の在留外国人が暮らす日本。コロナ禍で多くの人々が困窮するなか、外国人が置かれた環境は、さらに過酷なものだった。仕事もできず、帰国もできない…そんな彼らの極貧生活に迫る。今回取材したのはコロナ禍で失業した中国人男性。人生の半分以上を日本で過ごしてきた彼をおそった現実とは?

コロナ禍で仕事をクビに。住む家も失い友人宅に居候

[緊急ルポ]在留外国人の極貧生活

劉子墨さん(仮名・28歳)

 国別在留外国人としての数がもっとも多い中国人。出入国在留管理庁の統計によれば、’20年6月時点で約80万人が日本で暮らしているとされる。 「出稼ぎで来ていた父親に呼び寄せられる形で、10歳のころに母親と中国から来日しました」  そう語る劉子墨さん(仮名・28歳)は、就労制限のない永住権を所持している。しかし、業績悪化を理由に勤務先のパチンコ店を昨年秋に解雇されてしまった。 「コロナの影響でただでさえ少ない客足がさらに減ってしまったんです。在日中国人だからクビになったわけではないと思いますが、契約社員だったので真っ先に人員整理の対象になってしまって」

人生の半分以上を日本で過ごし…

 現在は同郷の中国人が経営する中華料理店で働いているが、ここも経営は厳しく、勤務は週3日、時給も最低賃金ギリギリという。 「フルタイム勤務が可能な仕事を希望していますが、求人が減っていて採用には至っていません。人生の半分以上を日本で過ごし、言葉も普通に話せます。でも、大卒ではないし、専門的なスキルもない。  同じ条件なら、日本人のほうが採用されやすいんでしょう。中国人観光客が来日していたときなら、接客業で採用してもらえたかもしれませんが、今はそういった需要はなく、募集すら見つかりません」  前の職場では会社が用意したワンルームマンションに住み、家賃の半分以上を補助してもらっていた。だが、退職に伴い部屋を出なければならず、かといって今のバイト代では引っ越しも困難。そのため、今は同じ在日中国人の友人宅に居候している。 「バイトの日は賄いが2食つくので助かっていますが、仕事のない日は基本的に1食で過ごしています。バイト代は月6万~7万円しかないですし、いつまでも居候するわけにもいかない。そうなると食費を削るしかない」
[緊急ルポ]在留外国人の極貧生活

バイト先の賄い。時給は最低賃金ギリギリだが、食事はボリュームがあり、極貧生活を支えている

 父親は料理人で、失業こそしていないが、コロナの影響で収入が激減。下の妹はまだ学生のため、実家を頼ることもできないという。
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犯罪組織のメンバーになった友人も
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