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「行政支援よりもアコム」コロナを借金で乗り切る契約社員に新たな危機

新型コロナによる収入減が家計を直撃し、借金で生活を支えざるを得ない人が増えている。これまで借金とは無縁だった人まで、借金に手を出し始めているのだ。自動車メーカーで派遣作業員として働く男性は、新型コロナの影響で月収が減り、貯金を取り崩す生活に。そしてついに借金に手を出してしまったという。詳しい話を聞いた。

行政の支援よりもすぐに貸してくれるアコムから借金!

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大塚さんの出社はコロナ禍で月3日ほどまで減ったという

 出勤制限や残業代がカットされ、生活苦に陥る人は多い。  自動車メーカーで派遣作業員として働く大塚正文さん(仮名・30歳)は、もともと借金を返済しながらギリギリの生活だったが、コロナ禍で月給が3割減の20万円になり、貯金を取り崩す生活になってしまった。 「2年前に仮想通貨投資などで抱えた借金250万円があって、その返済が毎月10万円もあるんです。コロナ流行後の仕事は自宅待機が多いので食事や風呂をガマンして節約してきましたが、10月には全財産が4000円に……」

行政の支給までのハードルの高さがネックに

 日々の生活維持が困難になった彼は行政に助けを求めようと方法を調べたが、支給までのハードルの高さに諦めることになったとか。 「緊急小口資金を申請するにもまず市役所に行かないといけない。平日は就業規則の時間内は自宅待機しなければならないし、土日だと窓口がやっていない。さらに申請しても審査に時間がかかるそうで……。  すぐにでも生活費が要る状況だったので、結局は消費者金融に駆け込みました。アコムでは5分で30万円を借りられました」
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毎月、最低額を返済しながら、生活費の赤字分を借りる自転車操業の状態。「払える間は頑張りたいです」(大塚さん)

 返済額は増えても「背に腹は代えられない」と、すがるような思いで借りたが、契約社員の彼には新たな危機が迫っている。 「今までは3月に1年ごとの契約更新でしたが、今後は1か月単位になると通告がありました。上司は、『これから雇用調整助成金が縮減されるから、いつまで雇えるかわからない』と。  すでに3月で契約終了を告げられた同僚も出てきていて、次は自分の番なのかと毎日が怖いです……」 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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