新型闇金の悪質な実態。女子大生や専業主婦が性被害にあうケースも
コロナによって経済的に追い詰められる人々の増加が止まらない。そんな人たちを食い物にする悪徳業者も活発化し、無法がまかり通っている。悪質かつ狡猾な彼らの手口とは?
昨今、SNSや掲示板サイトで「個人間融資」と称する新型闇金が猛威を振るっている。
その大きな要因となっているのが、新型コロナウイルスの影響で雇用が悪化し、経済的苦境に陥る人が増加したことだ。総務省統計局が発表した’21年2月の労働力調査によれば、完全失業者数は194万人にも上り、13か月連続で増加。悪化の一途を辿っている。さらに、救済措置となる国の休業支援金や給付金がなかなか支払われないという問題も横たわる。
「SNS上に跋扈する個人間融資業者はすべて、法外な利息を貪る闇金業者です」
こう断言するのは、詐欺事件に詳しい弁護士の嵩原安三郎氏だ。
「借りられるお金は少額なことがほとんどで、多くても20万円ほど。利息は『5万円融資するので翌月に6万円返済してください』くらいが多く、藁をも掴みたい借り主は『それくらいなら』と安心してしまいがちです。
しかし、利息制限法では10万円未満だと年20%、10万円以上100万円未満だと年18%と上限が定められており、5万円借りた場合の利息は月800円程度。月1万円は相当な暴利と言えます。
そもそも“個人間”と謳っていますが、恒常的に行っていればもう商売です。安心を得るためか『個人間融資歴○○年』などと書いてあるアカウントも多いですが、単に『貸金業者登録をしていない違法な業者です』と宣言しているようなもの。個人間融資は、背に腹は代えられない人の足元を見た悪質な詐欺なのです」
さらに、金銭面とは別のトラブルに発展する可能性もある点が見逃せない。
「お金を借りる際に必ず身分証の提示を求められますが、個人情報を犯罪に用いる携帯電話や口座の開設に使われるリスクがあります。
中には、個人情報を使って知らぬ間に不法入国者と結婚させられていることさえあった。不法入国者は結婚すれば定住権を得ることができるため、そうしたビジネスにも利用されかねません。
犯罪に加担させられるのも大問題ですが、最悪なのが薬物系です。『ビタミン剤だから』などとそそのかされ、断ることもできないまま常習化させられてしまう。そうなったら終わりですね。あとは、永遠に薬物を売りつけられてカネを生み出すマシンにされる」
闇金業者がSNSに移行。個人間融資の建前と本音

闇金業者に個人情報が悪用されるリスクも
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