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日米であまりにも異なる航空機の感染予防対策

アメリカの航空会社は全てを公開

航空機除菌

機内の消毒、除菌をするスタッフ

 ドアを閉めれば“密室”となってしまう航空機は、どうしても新型コロナウィルスの感染に対して懸念を持たれてしまう。だが、昨春以降、各エアラインは航空機にはHEPAフィルターを装備し、2~3分で換気のできることなど、感染症予防対策に力を入れている。だが、日本とアメリカのエアラインの取り組みを見比べてみると、大きな違いがあることがわかる。  アメリカ3大エアラインの アメリカン航空、デルタ航空、ユナイテッド航空(アルファベット順)は、感染症対策の取り組みにキャッチコピーを付けて分かり易く訴えており、どのメーカーのどの除菌液を使用しているか固有名詞を入れて宣伝する。対策の情報をUp Dateするアプリなども開発されている。更には、どの医療機関ないし医科大学のアドバイスを受けているかまでの詳細を告知している。  特にデルタ航空では、2020年6月には社内組織にグローバルクリーンネス部門を立ち上げ「クリーンアンバサダー」を指名する念の入れようである。このアンバサダーは、メイヨークリニック、エモリー、およびリソルのメーカーであるRBのデルタ航空のパートナーからの意見を基に開発された厳格な品質保証プログラムを監督している。各方面のスペシャリストの意見を元に、徹底したコロナ対策が取られているのである。

なぜか回答を控える日本の航空会社

 では、たいして日系の航空会社はどうかというと、ANAが「ANA Care Promise」と伝えている。JALは「安全・安心な空の旅をお届けする」と表記するがアメリカのエアラインに比べインパクトは弱い。これだけでは、どのような感染症予防対策をしているのかわかりにくく、利用者側に立って見ればどちらがより高い訴求力を持つかは一目瞭然である。  例えば、除菌に使われる消毒液1つ取っても、その固有名詞が出ているのはPeach Aviationのみ。ホームページにおいて「A2Care」という商品を告知するのが日本では唯一である。この商品、あまり知られているとは思えず、調べてみた。横浜と金沢に本社を持つ「株式会社 ADI.G」というメーカーが製造し、ANAグループの「全日空商事」で扱っている。使用するエアラインはPeach Aviationの他に、ANAとソラシドエア、スターフライヤーの表記がある。だが、Peach Aviation以外はANAでさえ何の告知もしていないことに違和感を覚える。  そこで日系エアライン各社に使用している薬剤について取材した。JAL広報部は、使用する薬剤などが変更されることも多いと前置きし、「会社として回答は控えさせて頂きたい」とのことだった。ジェットスタージャパン広報部は、同様に「今後指定の消毒液が変わる可能性があることから具体的名称の表示は避けて頂きたい」と回答した。スプリングジャパンのマーケティング推進部からは「アルコール消毒等の具体名を出さないのは社内規定によるものです」と回答があった。
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薬機法の壁がある!?
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