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春の交通安全運動、取締り現場を追跡。新型オービスの実力は?

あおり運転は増加傾向?

 毎年恒例の春の交通安全運動。今年は例年以上に交通取締りが厳しいようだ。
チューリッヒ

チューリッヒはドライバーにあおり運転実態調査を行っている

 特に近年ではあおり運転などの妨害運転が大きく増え、2020年(令和2年)6月には道路交通法が一部改正され妨害運転(あおり運転)に対する罰則が創設された程だ。  この法案が設立されてから約半年の間で妨害運転罪で摘発されたのは58件。ニュース等であおり運転等の実態は周知されてきている様だがあおり運転は減るどころか増えてきている様だ。  また最近はSUVなどの大型車両が人気という事もあり、大型車による小型車へのあおり運転が増えているという自動車保険会社のレポートもある。  コロナによる社会的なストレスも増えており、ストレス解消の一環として法定速度以上の速度超過運転やあおり運転など他者を考えない運転が増えていると言ったレポートもあるようだ。

警察官の取締が厳しいのは…?

 さて話を交通安全運動に戻すとして、今年の交通安全運動期間に筆者は警察官の取締の実態を調査すべく、東京近郊で追跡調査をしてみた。  昨年同様、速度超過取締に力を入れていると感じたのが埼玉県警。  今年も夜間に速度が出やすい幹線道路や「ローリング族」が出没しやすい峠道などでは移動式オービスが大活躍。今年は旧製品のオービス探知機では特定しづらいとも言われている新型の可搬式オービス(移動式オービス)「LSM-310」を大量導入。  上下2段の分解方式に加え、小型化されているので設置現場へもバンタイプの車両1台で移動でき素早く設置、撤収作業が可能なようだ。  昨年は半可搬式の「LSM-300-HK」にて取締を行っていたが、図体がでかく運搬には大型トラックが必要な為現場では不評だったようだ。
LSM-310

東京航空計器の「LSM-310」による取締現場

 取締現場にて警察官に話を聞いたところ今は設置するとすぐにネットで情報が拡散され、オービスへの挑発車両やyoutuberなどが現場へ頻繁に現れているという。適切な取締が出来なくなるのでこういった行為は控えて欲しいようだ。  ちなみに筆者が調査した日は設置から撤収まで僅か3時間ほど。夜間に交通量が少なくなり、信号と信号の間隔が広くなる幹線道路にて、東京近郊から埼玉県内へ向かう帰宅車両や通過トラックが対象となっていた。
取り締まり

設置、撤収作業は警察官2名にて行われる。分解方式なので楽そうだ

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首都高ではもはや常駐
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テクニカルライター。三才ブックスのマニア誌『ラジオライフ』にてガジェットや分解記事を執筆。買ったら使用前に分解するのがライフワーク

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