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神出鬼没の「移動式オービス」は速度違反取り締まりの切り札になるか?

 毎年、4月は春の全国交通安全運動が開催され交通取締りが非常に厳しくなる。特に今年は新型コロナウイルスによる外出自粛も重なり道路が空いている状況になるので普段よりも飛ばしやすく警察も非常に張り切っています。  そんななか、埼玉県警では4月1日より「可搬式オービス」通称「移動式オービス」を夜間帯にも活用し、速度違反取り締まりを強化することを発表。県警発表では「人の動く新年度は不慣れな通勤・通学も増える。春の全国交通安全運動をより浸透させるため、神出鬼没の取り締まりで事故抑止に取り組む」とのこと。

埼玉県警発表資料

 ここで「オービスとはなんぞや?」という読者のために簡単に説明します。

速度違反の取り締まりに「移動式オービス」が必要になった背景

 高速道路上など速度の出やすい路線で、「自動速度取締機設置区間」という標識を見たことがある読者もいるかと思います。これが「オービス」と呼ばれる代物であり、定められた箇所に設置されているため、「固定式オービス」と呼ばれています。  この「固定式オービス」で速度違反車両の取り締まりを行なっていましたが、アフターマーケット品として販売されているオービス探知機やスマホのアプリ等で設置箇所がすべて暴露されているのでこのエリアだけ注意すればいいやというドライバーが増えました。

中央自動車道の固定式オービス

 そこで新たに登場したのが「移動式オービス」です。  この「移動式オービス」は名前の通りオービス機能を持ち運びできるのでその機動性を活かし、生活道路などの苦情の多い路線等で活躍が期待されています。また従来の「固定式オービス」と違い、2輪車も測定できるスグレモノと言われ、速度違反も時速10kmオーバーから撮影可能となっており、これまでは大目に見られていた軽微な速度超過も逃さない姿勢です。  さて「移動式オービス」とひとくくりにまとめて言われていますが、実際には「可搬式」と「半可搬式」があります。 「可搬式」は、三脚に載せた小型タイプとなっており、持ち運びも非常に簡単な反面外部機器が必要となっていますが、小型軽量ゆえに機動力に長けています。「半可搬式」は、大型の筐体にカメラが搭載されたロボットのような外見になっており、下部にはバッテリーを内蔵しているのでスタンドアローンで運用が可能となっていますが、重量もヘビー級で移動にはトラックでの運搬が必要となっています。  とはいえ、移動式オービスはどちらのタイプも様々な場所に設置できるのに加え、測定方式も従来のレーダー方式からレーザー方式となり、探知機で探し出すことは不可能となりました。  果たして実態はどうなっているのか?
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「移動式オービス」見たさに秩父へGo!
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