更新日:2021年05月02日 17:39
ライフ

カーシェアのマナー違反が深刻化。ゲロ臭やゴミ、爪や皮膚があったケースも

動物の毛やゴミが散乱

 買い物などでよくカーシェアを利用する主婦のCさんはいくつか残念な車に出合った経験がある。 「車内に『毛』がそこら中に付いていたんです。毛といっても動物の毛。おまけにお菓子の袋やティッシュ、ペットボトルまでありました。さすがに酷かったのでカーシェア会社に連絡しました。人の食べかすや使ったティッシュって、触りたくないじゃないですか。おまけに動物の毛も……。あとから使う人のことを考えられないなら、使わないでほしいですよ」  ほとんどのカーシェア会社の会員規約ではペットを乗せることは禁止事項である。ペットを乗せることはマナー違反と言うよりも、ルール違反である。にもかかわらず、清掃も片付けもせずにそのままにして返却する神経を疑ってしまう。  またゴミの問題では、車内に残されたゴミだけでなく、カーシェアの駐車場近辺に不法投棄されるケースも問題となっている。カーシェアの駐車場横の一軒家に住む女性は怒り心頭だ。 「ゴミを駐車場にそのまま放置するだけじゃなくて、ウチの前とかにも置いていくんですよ。庭にペットボトルを投げ入れられたこともあります。一度、私がいる目の前でゴミを置いていこうとした家族がいたので怒鳴りつけてやりました」  返却したら後は野となれ山となれとでも思っているのだろうか。自分の家の前にゴミが置かれたり、捨てられたらどんな気持ちになることか……想像力が欠如しているとしか思えない。

社内に散乱する爪と皮膚に思わず叫び声が……

カーシェア

Fさんが提供してくれた前運転者の残した爪。他にも足の裏の皮膚と思しき皮膚片が墜ちている写真もあった。なぜ車の中で爪や皮膚を……と、思うと気持ちが悪くて仕方がない

 今回、カーシェアのマナー違反を取材していた中で最も強烈だったのが会社員のFさんのケースだろう。 「家族で出かけようと車のロックを開けたら、何か白っぽいものがシートの上や床に散らばっているんです。何だろうと思ってつまんだ妻が『キャーッ!』って、悲鳴を上げたんです。よく見ると、それは爪を切ったものと足の皮だったんです。いやぁ〜もう、気持ち悪かったですよ。  すぐにセンターに電話して『爪や皮膚があるから代えてくれ!』ってキレ気味に伝えると、コールセンターの人が『え? 爪? 皮膚?』って絶句してました。そりゃ絶句しますよ。車内に爪が残ってるなんて、誰が想像できるんだって」  結局、Fさんは別の車に乗り換えて出かけることができたのだが、「あれ以来、乗る前に隅々まで見てしまうクセがついた」と、軽いトラウマになっているという。
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“自転車のマナー”のマナーが悪い利用者
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愛知県出身。スポーツからグルメ、医療、ギャンブルまで幅広い分野の記事を執筆する40代半ばのフリーライター。
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