ライフ

情熱は仲間からもらえ

仲間の存在なくして物事は続かない

 この相談者の体験でポイントになっているのは「仲間の存在」です。誰かと一緒に同じ夢を追いかける時間は、一人で得られない独特の高揚感があります。  もちろん、すべての夢が実現するわけではありません。夢破れる場合もあれば、仲間の誰かが「自分はここまでだ」と脱落することもあります。この町内会長のように、やむを得ない事情で脱落することもあります。  しかし、そうした誰かの挫折も、残された者にとって新たな心構えの源になります。仲間との試行錯誤を重ねる時の高揚感。仲間が途中で脱落さぜるえない時の無念さ。様々な感情を積み重ねることが心を育てるということであり、その相手を意識した時に「自分はこれをやる」という心構えが生まれるからです。 「もし自分がもっと簡単なルールを作っていて、今よりもややこしくないボッチャがあったら、あの人が喜んでくれたんじゃないか」。相談者はそう思ってルール作りを始めました。このように自分の情熱は「仲間との関係」に見つかります。  現在もコロナ禍は続いており、大会を開けるような状況ではありません。しかし、その相談者は「いつかは」と考えながら準備を続けています。 「これはちゃんと見届けるまで。その町内会長さんみたいな人が成功するまで。どこかの市町村でボッチャをやってる人から、『ワンボッチャやってるんです』って連絡が来て、『みんな喜んでくれてます』って言葉を聞くまでは続けたいんですよ。それを聞いたら、俺は泣くなって、達成したなって思いますね」。  相談者は自分の想いについてそう話しました。情熱とはこういうものだと思います。 佐々木
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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