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インスタ映えするインスタグラマーが「あえてコンプレックスを晒け出す」ワケ

 スマホが普及し、SNSが台頭してきたことで生まれたのが「ユーチューバー」や「インスタグラマー」だ。最近では、ライブ配信アプリを生かして収入を得る「ライバー」も登場しており、ネットを主戦場として活動するインフルエンサーはさらに多様化しているといえよう。  華やかな世界ゆえ、憧れを抱く職業として注目されるインフルエンサーだが、収入を安定させるにはかなりの努力が必要になる。  
みゆちゃい

インスタグラマーの伊藤実祐(みゆちゃい)さん

 今回はファッション、メイクなど、“美”について発信し続けているインスタグラマーの伊藤実祐(みゆちゃい:29歳)さんに、インスタグラマーとして仕事をするようになった背景や今後の展望について話を聞いた。

学生時代から芸能に憧れるも、担任の勧めで看護の道へ

みゆちゃい 伊藤さんは大阪出身で、小中高と過ごした学生時代では「とにかく目立つことが好きだった」と当時を振り返る。 「クラスの学級委員長や体育祭の団長などを務め、人の上に立ってまとめることを率先してやっていましたね。お母さんからも『人見知りせず、物事に動じない性格』と言われていて、アクティブに学校生活を過ごしていたと思います」  ただ進路を決める際は、特になりたい職業や将来像を思い描いておらず、担任の先生の言われるがままに看護学校の道へ進むことを決めたという。 「『伊藤は頭がついてくれば、看護の世界で活躍できる』と先生に言われ、親にも看護学校へ行った方がいいと念押しされたんです。私自身も、なんとなく『看護の道へ進んでみるか』といった軽い気持ちで高校卒業後を考えていたため、自分の意思を持って、進学したわけではなかった。  むしろ、高校生の頃は倖田來未やEXILEのような歌って踊れる芸能人になりたいと思っていて(笑)。今振り返れば、学生時代から芸能の仕事に憧れを持っていたのかもしれません」

中途半端な気持ちで入ったがために、看護学校を半年で中退

 こうして看護師を目指すべく、看護の専門学校へ通うことになったものの、わずか半年で中退してしまったそうだ。 「中途半端な気持ちで入ったので、モチベーションが続かなかった」と話す伊藤さんは、続けてこう語る。 「何度も泣いてしまうくらい、勉強がすごい大変で……。でも、周りの学生はやる気に満ちあふれていて、積極的な姿勢で勉強する姿を見て温度差を感じたんですね。ここは自分のいる場所ではないと。そう悟って中退を決意しました。もちろん、親に大反対されるのは覚悟の上で、『学費の150万円はアルバイトで貯めて返すから、看護学校やめたい』と切り出したんです」  それからというもの、ローソン、ユニクロ、焼肉屋や立ち呑み居酒屋など、さまざまなアルバイトを掛け持ちしながら資金を工面していったという。  そして20歳になったのを機に、福利厚生がしっかりと完備されている病院のリハビリ助手の職へ就くことになる。 「もともと医療事務免許はあったので、ハローワークで探し、リハビリ助手として働き始めました。日中の仕事を通して、社会人の経験を積もうと思ったんです」
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サロンモデルとしてデビュー。無報酬から脱却するために
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1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている

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