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野田聖子氏の夫「元暴力団疑惑」はなぜ生まれた? 騒動の経緯を振り返る

事の発端は仮想通貨を巡る圧力疑惑

野田聖子

夫の潔白を訴える野田聖子氏。野田聖子氏のTwitterより

 自民党総裁選に女性首相候補として、2人の女性議員が名乗りを上げている。高市早苗氏と野田聖子氏の2人だ。  そんな女性候補の一人、野田聖子氏に「夫が元暴力団員」というスキャンダルが起きている。野田氏はその疑惑を真っ向から否定し、Twitterやブログでは「事実無根」として係争中であるとしている。事情に詳しい関係者にこの疑惑の発端から一連の流れ話を聞いた。 「事の発端は2018年、通称ガクトコインと呼ばれるスピンドルを巡る一件が事の発端です。スピンドルを扱う仮想通貨業者は金融庁の許可を得ておらず、日本国内で仮想通貨の売買ができなかったんです。  そこでGACKT氏と親密な夫の文信氏が妻である野田聖子を頼り、金融庁に対して圧力をかけたとされる疑惑が浮上。週刊文春(以下、文春)、週刊新潮(以下、新潮)が文信氏の黒い経歴と共に疑惑を報じたのです。そして、この一件で野田氏の夫、文信氏が文春、新潮の2誌を事実無根、名誉毀損として訴えることになったんです」

文春、新潮の裁判で「元暴力団員」として認定

 文春を訴えた判決が今年3月24日に出たのだが、その内容はある意味、センセーショナルなものであった。 「文春の判決では金融庁に圧力を掛けたことについては『真実性が認められない』とした一方、『夫は元暴力団員』とした部分は『行い得る裏付け取材をしており、真実と信じる相当な理由がある』として名誉毀損に当たらないとしたのです」  なんと、裁判で訴えたもの圧力疑惑はなしとされたが、逆に裁判所から「元ヤクザ」と認定されてしまったのである。文春でこうした判決が出たわけなので、新潮は勝ち試合を眺めるだけの状態だったのだが、さらに予想を上回る判決が飛び出したのだ。 「新潮の裁判では『原告が指定暴力団・会津小鉄会の昌山組に所属していた元暴力団員であるとの事実の重要な部分は、真実であると認められる』と具体的な組の名前を挙げて、文信氏が組員だったことを認定したのです」  この裁判では文春と新潮それぞれが、文信氏が元暴力団員であったことを裏付ける核心に迫った証拠を出したという。 「文春が出したのは警察庁の『暴力団個人ファイル』と呼ばれる、暴力団へ所属の有無が確認できるデータファイルの写し。新潮は文信氏が所属していたとされる会津小鉄会の昌山組元組長、昌山実氏を証人として出廷させたのです」
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朝日の陰謀論も……
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