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キャバ嬢が決定、夜の街の珍客・ウザ客大賞2021「人が歌ってるときは黙って聞くのが礼儀だろうがぁあ!」

五輪に触発されたウザ客も……

 続いて、珍客大賞。今年は1年遅れで東京五輪にちなんだ様々な流行語が生まれた年。都内のキャバクラに勤めるアリサさん(仮名・21歳)はこう語る。 「五輪にドハマリした客が名言をしょっちゅう言っていました……。『今日は朝まで飲むよ! ゴン攻めで!』とか、LINEで旅行の写真を送ってきて『今日は旅行に来ました。42歳、真夏の大冒険ですσ(^_^;) 』とか……。  あと私、3歳年上のお姉ちゃんが同じ店で働いているんですが、姉がその客にヘルプについてくれたときに姉の飲みっぷりを見て『やっぱり、お姉ちゃんも強かった……!』と興奮気味に言い出して意味不明(笑)。後でニュースを見たら、兄妹で金メダルをとった柔道の阿部兄妹のアナウンサーのセリフでしたね……」

東京卍リベンジャーズに触発されてウンチクを語るバカ客

 今年、流行したものといえば週刊少年マガジンで連載中でアニメ・映画化された『東京卍リベンジャーズ』も外せないだろう。都内のキャバクラに勤務するユカさん(仮名・24歳)もコスプレするほどハマったというが……。 「アラフォーの自称・元ヤンチャしていた客が、東リべの話を色々してくるんですよ。『東京卍會は実在した暴走族がモデルになっていて……』とか『あのシーンはあの事件をモデルにしてるんじゃないかな』とか。でも、そいつは地方出身なのでただのヤンキーオタクって感じ。  前からそういうウンチクを語る客でしたが、東リベブームで若い子にウケる!と思ったんでしょうね。ハロウィンに私が特攻服を着たコスプレを送ったら『俺もマイキーのコスプレしてみたよ!』と画像が送られてきたんです。マイキーのように前髪を結んでいるんですが、スカスカの生え際が悲しかったですね……」  禍のせいか、例年ほどの珍客・ウザ客は少なかったもののなかなかインパクトのある話が聞けた。大賞を選ぶのが難しいところだが、個人的にはユカさんノミネートの「前髪スカスカ・マイキー」をぜひ大賞に選びたい。2022年はコロナが収束してパワーアップした珍客・ウザ客が現れることを楽しみにしている。 取材・文/カワノアユミ
東京都出身。20代を歌舞伎町で過ごす、元キャバ嬢ライター。現在はタイと日本を往復し、夜の街やタイに住む人を取材する海外短期滞在ライターとしても活動中。アジアの日本人キャバクラに潜入就職した著書『底辺キャバ嬢、アジアでナンバー1になる』(イーストプレス)が発売中。X(旧Twitter):@ayumikawano
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