ひろゆきが「“文章が読めない子ども”の未来」を憂うワケ
日本屈指のインフルエンサーとして注目を集めるひろゆき氏。教育分野でも話題をふりまく。初めての子育て&教育論を上梓した『僕が親ならこう育てるね』も続々重版となっているが、彼がいま一番感じているのは子どもの読解力の低下だ。
文字離れが進んでいると言われますが、スマホ登場以降、SNSなど短文ではあるものの、実は日本語の文章を目にする機会は増えています。
しかし、文字離れが意外に進んでいない一方で「日本語が読めない人が多い」問題がネット上でよく話題になります。つまり、読解力が低いというわけです。
次の例文はベストセラー『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』(東洋経済新報社刊)の中に出てくる問題で、中学生の正答率は57%だそうです。
・幕府は、1639年、ポルトガル人を追放し、大名には沿岸の警備を命じた。
・1639年、ポルトガル人は追放され、幕府は大名から沿岸の警備を命じられた。
以上の二文は同じ意味でしょうか。答えは違うわけですが、間違えても義務教育は卒業できるし、大人になって社会に出ることもできます。ということは、約半分の人はこの問題が解けないまま大人になるわけです。
「世の中の半分の人は偏差値50以下」という事実を、体感値で理解していない人が多くいます。むしろ、偏差値を決める模試を全員が受けていないことを考慮すると、テストで偏差値50の人は真ん中よりも勉強ができる人だったりします。
そのぐらい、世の中には読解力をはじめ、勉強ができない人がいるわけですが、「いて当然」という前提で暮らしていけばストレスは少ないです。
しかし、文章が読めないまま社会に出ると、給料のいい仕事に就ける確率は低くなります。文章が読めない人=読解力がない=文字でコミュニケーションするのが苦手ということになります。つまり、デスクワークや管理職に就くのが難しいわけですね。結果、歳をとっても対面営業や接客、肉体労働系の仕事に縛られる可能性が出てきてしまうのです。
文章読解力のない子どもは苦労する
文章が読めないと就職の選択肢が狭まる
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西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし』
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