日本屈指のインフルエンサーとして絶大な人気を集めるひろゆき氏。悩める親たちに、新しい教育の形を示した初めての子育て＆教育本『僕が親ならこう育てるね』が話題を呼んでいる。今回は、小さな子を持つ親たちが悩む幼児教育について。さまざまな見解が示される同分野で、ひろゆき氏の考えは？ 「スクールに通わせるほど幼児教育は効果があるのか？」 　よく議論になっているのをネット上で目にします。でも、この話。いくら大人が話し合いをしても答えが出る問題ではないと思います。 　幼児教育の効果のほどについては理論的に証明するのは難しくありません。しかし、証明するのは、“倫理上”かなり難しいです。 　まず、幼児教育を受けた子どもが社会で成功する確率は高い、というのを理解している人は多いでしょう。そのため、この部分だけを切り取ると、「幼児教育は効果あるじゃん！」となります。 　しかし、お金持ちの家庭は幼児教育だけでなく、その後も塾に通わせ、私立の学校を出て、良い大学に行かせる可能性が高いため、成功している確率が高くなります。 　一方、「より多くの人とのコミュニケーションがあったほうが子どもの発育にいい」ということはほぼ証明されています。例えば、お金がない大家族で兄弟姉妹や祖父母とたくさん接し、幼児期に素晴らしい環境で育ち、大人になって成功を収めるケースもあるでしょう。 　そう考えると、幼児教育そのものに効果があるのではなく、幼児教育を受けられる環境にある家庭の子どもは、社会で成功する可能性が高いと言えてしまうわけです。 　もし本当に幼児教育の効果を立証したいのであれば、双子が産まれたときに、片方の子どもに幼児教育を受けさせ、もう片方の子どもに幼児教育を受けさせない育て方を、多数の家庭で実施する必要があります。 　その客観的なデータをもとに幼児教育の効果の是非を分析できるわけですが、そんなことする親は世の中にはいません。だから倫理上、幼児教育効果の立証は難しいわけです。