コロナ禍の貧困の現実…NPO法人の年越し炊き出しに密着した
任侠で床屋ボランティアになった男性も
鍼灸院経営の傍ら、はり・きゅう・マッサージスタッフとして主催者側で参加するBさんは現在72歳。17年前から活動に参加し、リーマンショックの時にもスタッフとして炊き出しの現場に携わっていた。
「昔は地方から出稼ぎで東京に来た60代くらいの方が多かったですが、コロナ流行後は30代、40代の人も多いです。女性の姿も目立ちますね。はり・きゅうで利用される方の四分の一ほどは女性です」
今回最も印象的だった参加者が、正式なスタッフというわけでなく、自発的にボランティアをしているという70代後半のCさんだ。Cさんはバリカンなどの散髪道具を携え、生活困窮者の髪を無償で整えているのだという。
活動歴はなんと24年。好々爺という風貌だが、気風がよく、話していて清々しい。元々は極道で生計を立てていたが、お世話になっていた人から生活困窮者の役に立つよう言われて、活動を始めたのだという。
「今はひと月に2、3回だけど昔はほぼ毎日活動してたよ。多いときはひと月で200人くらいの髪を切ってたね。中には『おじさん、仕事見つかりました!』なんて若いやつもいて、そういうときは嬉しんもんだよ」
彼を慕う人も多いらしく、周囲には人が絶えない。公助の行き届かない今、昔ながらの人情で保たれている営みもあるということだろう。
「日本の底が抜けた」2020年、そこに続く今
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