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大阪以外の国民に「大阪での改革」はドーでもいい/倉山満の政局速報

「総裁」と「委員長」と「代表」と「党首」

 一方、社会党のようなやる気が無い政党、共産党のような革命政党は「委員長」を名乗っていた。  日本の二大政党、政友会~自由党と同志会(民政党)~民主党の系譜の保守政党は離合集散を繰り返しながらも、党首は「総裁」であった。それが自由党と日本民主党の合同により自由民主党が結成されてきてからは、自民党だけが総裁を名乗り続けた。  やる気の無い社会党はもちろん、他の野党も「総裁」は名乗らなかった。「委員長」「代表」「党首」である。ここに「自民党だけが特別な政党である」との意識が芽生えた。

自民党“総裁”が55年体制そのもの

 つまり、自民党の党首だけが「総裁」を名乗り続けることが、55年体制そのものなのである。維新が本気で55年体制を打破したいなら、この代表選挙を機に党首の名称を総裁に変えてみては如何か。  アメリカやフランスのような共和国の政党は、行政に対する圧力団体である。それに対し、日本やイギリスのような議院内閣制における政党とは、党首を総理大臣に選んでもらうべく国民を説得する団体である。  維新が本気で55年体制を打破、政権を担う意思があるなら、その能力を身に着ける第一歩の改革として、この代表選挙は極めて重要と考える。

3年後、「馬場総裁」で政権奪取。如何か?

 現時点で唯一名前が挙がっている方でもあるし、自分もよく知っている立派な方なので、イメージしやすいようにあえて言う。  今後の維新は、「馬場総裁」を押し立てて、政権奪取を宣言する。馬場総裁を筆頭に議員が全国を行脚し、街頭演説と公開集会を行う。そうやって党員を集め、全国に支部を作る。党員以外の国民とも議論しながら、政策を集約していく。その様子をSNSに挙げる。それを可能にする事務局を総裁直属で整備する。  そして3年後の参議院選挙を衆参同日選挙に追い込み、政権奪取。  如何か?
1973年、香川県生まれ。救国シンクタンク理事長兼所長。中央大学文学部史学科を卒業後、同大学院博士前期課程修了。在学中から’15年まで、国士舘大学日本政教研究所非常勤職員を務める。現在は、「倉山塾」塾長、ネット放送局「チャンネルくらら」などを主宰。著書に『13歳からの「くにまもり」』など多数。ベストセラー「嘘だらけシリーズ」の最新作『嘘だらけの日本古代史』(扶桑社新書)が発売中

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