更新日:2023年03月17日 14:33
カーライフ

EVの課題。お得でも庶民が怖くて買う気にならない理由

電気代はガソリン代の半額以下

オートクラブ 現在のEVを、ガソリン車と同じように使おうと思っても、まだ無理がある。航続距離をガソリン車並みにすれば値段が高くなりすぎるし、出先での急速充電はカッタルイ。  でも、軽自動車をベースに作ったekクロスEV/サクラは、航続距離を180㎞(実質150㎞?)に割り切って、バッテリー容量を小さくした。充電は自宅での普通充電(200V)が基本。ご近所用のセカンドカーに特化して作ったので、値段は約240万円~。ナビなどオプションを30万円付けても、政府からの補助金55万円を引けば215万円。  東京都なら、さらに45万円の補助金が出る。つまり170万円! ガソリンの軽より少し安いじゃないか! 充電を100%自宅で行えば、電気代はガソリン代の半額以下で済む。お得じゃないか! それで加速力はガソリン軽の2~3倍。速いし快適だ!

いずれバッテリー交換が必要に?

 ただ、日本人はEVに対して、「いずれバッテリーが劣化して、交換が必要になるんでしょ?」という不信感を抱いている。これは、初代日産リーフ(初期型)のバッテリーが、数年でメロメロに劣化したことから生まれた不信。交換には数十万円かかるから誰もやらない。もしも日産が、赤字覚悟で無償交換サービスをやっていれば、こんな不信は生まれなかっただろう。
次のページ
バッテリー強制冷却システムが付いた!
1
2
3
4
5
6
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中

記事一覧へ
おすすめ記事