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アイビスサマーダッシュだけじゃない!枠順とコース取りだけで決まった「超不公平なレース」5選

馬場改修直後でインがまったく伸びず! 2012年ファルコンS

競馬

2014年の有馬記念も7枠8枠の上位人

 続いては、馬場の工事が芝に影響を与えたレースです。舞台は2012年の中京競馬場。この時の中京競馬場はリニューアルオープンしたばかり。もともと平坦だったコースに坂ができたり、直線が長くなったりと大規模な改修工事が行われ、その直後の開催でした。  工事の影響でしょうか、リニューアル直後の中京芝はやたらと外が伸びて後方にいた馬が差して来るレースが続いていました。芝1400mで行われたファルコンSも例外ではなく、先行した馬はほぼ失速。8枠15番のブライトラインが外から豪快に差し切りを決めると、2着には道中10番手のレオンビスティーが入り、3着~8着まではすべて2ケタ馬番勢が入線しました。  ちなみにこのレースで不利な2番枠だったのがハクサンムーン、5番枠だったのがトウケイヘイロー。両馬とも後に国内や海外のG1で活躍する馬ですが、そんな強豪でも特殊な馬場傾向には勝てず2ケタ着順に敗れてしまっていたのです。

新潟芝の外ラチ沿いで熱い叩き合い! 2004年新潟大賞典

 新潟芝の外ラチ沿いの叩き合いというと直線競馬をイメージしますが、実は直線レース以外でも外ラチ沿いで激しい攻防が繰り広げられることがあります。2004年の新潟大賞典はまさにそんなレース。  この日は開催3週目、現在とは馬場管理技術の差もあり、今以上に内側の芝は荒れて剥げかかっていました。そんな中、16頭立てで行われたこのレースは、直線に入ると各馬が外ラチを目指して追い出しを開始。しかし、多くの馬が外を目指したためにラチ沿いは大渋滞しており、結局最初から外を走れた外枠の馬が上位を独占。  勝ったのは大外8枠16番のマイネルアムンゼン、2着に8枠15番のハレルヤサンデー、3着にも7枠13番のスーパージーンが入り波乱。傘の花が開く観衆の目の前をかすめるような叩き合いは今でも印象に残っています。
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雨の極悪馬場で内の馬は進んで行かず! 2020年キーンランドカップ
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