今回の規制緩和内容を見ると、イベントに関しては特に触れられていないが、解釈の仕方や今後の展開によっては再び人気タレントがホールを盛り上げてくれる日がやってくる可能性も十分考えられる。だが、それも全ては所轄次第だとA氏は語る。 ——また昔のように大々的にタレントを呼べるようになったらやりますか？ A氏：やりますね。ちゃんと集客アップ、稼働アップに繋がれば業界全体が盛り上がるので。ただ、今回の規制緩和では、来店イベントに関しては特に触れていません。でも、警察庁は「他業種では行われている一般的な広告・宣伝はできるようにしたい」と言っています。ちょっと大きめのスーパーや複合施設では「○月○日 ○○さん来店!!」って普通に広告を打っているじゃないですか。ということはパチンコ店でもOKですよね？という解釈ができます。 　ただ、仮に再び来店イベントが可能になっても、そもそもが曖昧なルールなんで結局は所轄次第。所轄が甘い地域からやっていくことになるでしょうね。それで「あそこがOKだからウチもいいですよね？」って感じでジワジワと広がっていくと思います。 　パチンコホールの倒産件数は年々増えており、業界としては危機的状況といっても過言ではない。もちろん、その要因の全てが広告宣伝ルールによるものではないが、少なからず影響しているのも事実だろう。射幸心との兼ね合いもあるが、単純に昔からの一パチンコファンとして、また活気に満ち溢れたホールが訪れることを望むばかりだ。 取材・文／サ行桜井パチンコ雑誌『パチンコ必勝ガイド』『パチンコオリジナル実戦術』の元編集者。四半世紀ほど勤めた会社を退社しフリーランスに。現在は主にパチンコや競輪の記事を執筆している。