2021年デビュー組 2名の女性騎手は苦しいスタートに
今年に入って既に6勝とブレイクの兆しをみせている永島まなみ騎手。デビュー週は8鞍に騎乗していずれも着外だった
※着別度数順(左から1着数、2着数、3着数、4着以下数)
角田大和 66-80-84-966
永野猛蔵 64-74-66-1191
小沢大仁 60-64-58-1095
松本大輝 52-50-56-854
横山琉人 45-40-36-802
永島まなみ 34-29-37-698
古川奈穂 21-31-17-307
※2023年2月26日時点での成績
2021年は7名の新人騎手がデビュー。勝利数トップは先週段階で66勝を挙げている角田大和騎手、2022年デビューの角田大河騎手のお兄さんですね。この世代には2名の女性ジョッキーがおり、永島まなみ騎手は今年既に6勝、古川奈穂騎手も4勝を挙げており、ブレイクの兆しをみせています。永野猛蔵騎手や横山琉人騎手も多くの騎乗機会を得ており、なかなか個性的な世代。
彼らのデビューウィーク(21年3月6日、7日)の成績はというと
3-0-3-47。小沢大仁騎手と永野猛蔵騎手が初騎乗初勝利を達成しました。ちなみに、JRAの新人騎手2人が同日に初騎乗初勝利というのは、40年ぶりの快挙だったとか。小沢大仁騎手は同日の12Rで早々と2勝目を挙げています。
あとは角田大和騎手と松本大輝騎手が1回ずつ3着したのみ。古川奈穂騎手は9鞍、永島まなみ騎手は8鞍騎乗していずれも着外に終わっています。女性騎手には4kgの斤量減がありますが、それでも最初の週から活躍するというのはかなりハードルが高そうですね。
新人騎手ベタ買い作戦は
単勝回収率30%、複勝回収率30%でした。
2020年デビュー組 泉谷楓真が初騎乗初勝利を達成するも…
※着別度数順(左から1着数、2着数、3着数、4着以下数)
泉谷楓真 81-98-108-1309
秋山稔樹 79-74-86-1337
小林脩斗 37-35-41-1019
原優介 35-62-77-1362
※2023年2月26日時点での成績
2020年デビューの新人は4名。泉谷楓真騎手が出世頭で、先週段階で81勝を挙げています。次位の秋山稔樹騎手が79勝。また小林脩斗騎手は勝利数こそ37ですが、ベタ買いでの単勝回収率が104%とプラスになっており、穴男ぶりが際立っています。
彼らのデビューウィーク(20年3月1日)の成績はというと1-0-2-12。泉谷楓真騎手が初騎乗初勝利を達成し、3着も1回。4回の騎乗機会で2度の馬券絡みを果たしています。あとは原優介騎手が4レースに騎乗して3着が1回。
なぜ、この年はデビューウィークが1日しかないのかというと、2月29日(土)、3月1日(日)という開催日程だったから。競馬は2月と3月で年度が変わるため、3月1日に新人騎手がデビューしたわけです。ちなみに、前日の2月29日は、ダービー2勝の名手・四位洋文騎手(現調教師)のラスト騎乗でした。
新人騎手ベタ買い作戦は
単勝回収率60%、複勝回収率59%と、この年も低調。
ということで、デビュー週に新人騎手を買ったら儲かるのでは?という仮説は敢えなく否定されました。やはりプロの世界は甘くないということですね。とはいえ、3年続けて「初騎乗初勝利」の金字塔を打ち立ててている新人騎手がいるのも事実。6名の初騎乗馬の単勝は買っておこうと思っています。
以下、6名の初騎乗レースと騎乗予定馬
石田拓郎 3月4日中山1R(フェアリーパイン)
小林勝太 3月4日中山2R(シークレットトーク)
小林美駒 3月4日中山2R(ワクワクタロー)
佐藤翔馬 3月4日中山2R(オスカーレイ)
河原田菜々 3月4日阪神1R(サイモンブーケ)
田口貫太 3月4日阪神1R(クリノクリスタル)
文/松山崇
馬券攻略誌『競馬王』の元編集長。現在はフリーの編集者・ライターとして「競馬を一生楽しむ」ためのコンテンツ作りに勤しんでいる。