元UUUM“社員YouTuber”が、新卒入社から25歳までに独立を決めたワケ「何もないまっさらな状態でも」
TwitterやYouTubeなど、SNSでの情報発信が企業においても不可欠になった時代。演者として芸能人を使うのではなく、“社員”が表に出ることも珍しくなくなった。なかには、ドン・キホーテのように社員をYouTuberとして立てる動きも多々見られる。YouTubeにおいて、それをいち早く実践してきたのがUUUM(ウーム)である。
HIKAKINやはじめしゃちょー、宅トレクリエイターの竹脇まりなといったトップクラスのYouTuberを抱える国内最大手のYouTuber事務所として知られている。
現在、YouTuberとしてはもちろん、モデルとしても活動しているさなまるさん。実は、小学生の頃から“モデルになりたい”という思いが強く、よくオーディションを受けていたという。
当初は年齢の関係で父親からは反対されていたそうだが、中学生の時に原宿でスカウトを受けた際はOKをもらい、晴れてエキストラ事務所へ所属することに。
「その事務所では、スタンドイン(CMやテレビ番組の撮影前に俳優の代理を行う仕事)や再現VTRの出演などを行っていました。もちろん、学業優先が前提だったので、学校でも茶道部やアート部、PC部を兼部して放課後の部活動を楽しんだり、生徒会活動に参加したりもしていましたね」
一方、さなまるさんにとって唯一苦手だったのが学業だ。
小学生時代では、300人ほどいる生徒の中で下位を争うくらいの成績で、よく居残り勉強もさせられていたとか。そんな勉強が苦手な自分を変える転機になったのは、中学進学時に前の席に座った男子生徒への恋心だった。
「中学校に上がり、初めてのクラスで私の目の前に座った男子に惚れてしまって。その子は学力テストの成績も抜群で、とても頭が良かったんです。対して私は、塾にも通っていましたが、あまり勉強への意欲は湧きませんでした。宿題としてもらった5枚のプリントのうち、2枚はなかったことにしてやらなかったりと、とにかく勉強する姿勢がなってなかったんです」
それでも、恋した男子にふさわしい女子になるべく、真剣に勉強へ取り組み、自分磨きをしていったそうだ。
「家で勉強する際は、椅子と机を自分の体にストッキングで結びつけ、強制的にどこにも動けないようにしていました。また、寝てしまわないように、飲む水を目に入れて、否が応でも勉強できる環境を作ったんですよ(笑)。かなり体育会系のやり方で、“全力”をモットーに掲げて取り組んでいましたね。そのおかげで、学年の成績が4位になり、目に見えて数字で結果に表れたのはとても嬉しかったのを覚えています」
その恋は成就したものの、結局は1週間で別れたそうだが、“物事に向き合う姿勢”の大切さを学んだ。そして、初めて味わった成功体験が、さなまるさんにとって今でも糧になっているのだとか。
2020年4月、そんなUUUMに新卒で入社、“社員YouTuber”として経験を積み、現在はフリーランスとして活動しているのがさなまる(橋本紗奈)さんだ。チャンネル登録者数が30万人を超えるYouTubeチャンネル「ぷらぷらぶ」のMCを2年間務め、その中心メンバーとして人気を博した。
なぜ、会社の後ろ盾がないフリーランスの道を選び、独立を決意したのか。その背景や心の葛藤について、本人に話を聞いた。
「同級生への恋心」が自分を変えるきっかけに
恋した男子にふさわしい女子になるべく…
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、旅行、イベント、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている
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