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“湾岸タワマン”購入者が考える「災害時のリスク」について。私見を語る

数少ないエレベータに大量の住人が押し寄せるせいか、朝の出勤時には電車に乗り遅れそうになり、休日は階上の住民に小馬鹿にされ、高すぎるローンを抱えて生活苦で往生してしまう――。 昨今よく見る“タワマン記事”は、どれもこれも不幸にまみれていて、縁のない庶民としては胸がすく思いであるが、実際のところそうした話はどこまでリアルなのか。本当に住みづらいところなのか。 豊洲に在住して5年目の筆者が、湾岸タワマンの現状を語らせてもらいます。今回のテーマは、「地震発生時のリスク」と「修繕費用」についてです。
タワマン修繕

画像はイメージです

東日本大震災発生時に停電はあったが…

湾岸のタワマン暮らしで、よくダメ出しされることといえば「大地震リスク」もそうですよね。 「停電になったら階段で上がるのは地獄だ」 「海に近いから津波直撃」 「液状化で地面はドロドロでしょ」 この辺りが主なところで、筆者も購入時には頭を悩ませましたが、購入に踏み切った湾岸タワマンの災害リスクについて、私見を述べようと思います。 まず停電ですが、東日本大震災のときに建っていたタワマンで起きています。パパ友が住んでいるところも発生直後は停電になりましたが、会社から90分程かけて歩いて帰ってきたところ、その頃にはすでに解消していたとのことです。 だいたい2~3時間の停電になりますので、許容範囲ではないでしょうか。 東日本大震災後に建てられたタワマンは、揺れを吸収する免震構造のところも多く、補助電源設備なども整っているようですし、万が一、エレベータに閉じ込められても携帯トイレや水が常備されていたりしますので一定時間は耐えられそうです。

湾岸エリアは火災の危険性が低い?

むしろ地震で怖いのは、直後に発生する火災ではありませんか? 仮に直下型地震が来ても、ハザードマップを見れば一目瞭然で湾岸エリアは最も安全です。 なんせ歩道は車道並に幅が広く、スペースに余裕があるから、火災が起きたとしてもそう拡大しないと思われます。中心エリアは一軒家もほぼ皆無で、タワマンはIHコンロも多いので、そもそも火事が起きる危険性も低いようです。 いずれにしろ、歩道が広いのは家族連れには最高といえます。以前、大田区に住んでいた頃は、大通り沿いの道ですら、すれ違うのが大変でした。それが湾岸エリアに住んでからベビーカーを押すストレスも軽減され、公園も多いから遊ぶ場所にも困らない。 室内犬を乗せたペットカートの散歩もめちゃくちゃ多いですね。「自分で歩きなさいよ!」と思いましたが、小型犬はすぐに疲れてしまうみたいすね(笑)。
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埋立地だからこその懸念、液状化現象
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中堅出版社に25年勤務の編集者。妻、子供の3人暮らしで世帯年収は1,450万円ほど。2018年秋に豊洲のタワマンを6,000万円で購入し、現在の債務はフラット35で4,500万円を切る。Twitter:@tritonsakura

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