普通免許でOKの「ライドシェア運転手」はいくら稼げる? 手当、条件等をチェックしてみた
日本版ライドシェアが今春、4月8日から東京を皮切りに運行を開始した。最初に断っておくと、ここでいうライドシェアは都市部のタクシー不足を補うためのものであり、一般ドライバーが普通免許(普通自動車第一種免許)のまま自家用車を使い、タクシーが不足している地域で曜日や時間帯を限り、有償で人を運ぶことができる仕組みを指している。
ライドシェアドライバーの募集をしている業界最大手の日本交通に募集要項の確認と共に、細かな条件について聞いてみた。
まず最低限必要な資格として「普通自動車一種免許取得後1年以上経過している方」と明記されている。意外とハードルは低そうだ。
使用可能な自家用車は「定員5~10名、4ドア、衝突軽減自動ブレーキ搭載車、ETC車載」との条件が付き、営業に必要なドライブレコーダや配車アプリなどは無償で貸与。また、会社指定の任意保険(日本交通が負担)にも加入することが求められている。
もちろん、これだけで即営業できるはずもなく、担当者による10~15時間の研修を受ける必要があるそうだ。
ライドシェアはタクシーが不足している地域・曜日・時間帯の範囲内での営業となるため、東京23区では「港区、目黒区、新宿区、渋谷区、世田谷区」の5区が指定されている。曜日や時間帯は①平日7:00~11:00、②金曜16:00~20:00、③金曜24:00~28:00、④土日10:00~14:00に区切られ、この中から選ぶことになる(※最大週20時間未満)。
配車は専用アプリから行われる。迎車ポイントは区域内になるが、目的地は区域外に出ることもあるそうだ。ただし、区域外は迎車地に設定しておらず、遠方に出ると戻ってくる必要性があるとのこと。
安全管理や万が一の事故の補償は既存のタクシー会社が管理運営すること。街中で挙手した不特定多数を乗せるのではなく、配車アプリオンリー。料金は既存のタクシーと同じ。支払いはキャッシュレスになり、ドライバーの報酬は原則時給制になっている。
まだ始まったばかりのため、今後さらに内容の変更があると思われるが、興味がある人にとっての一番の関心事は「それでいくら稼げるの?」だろう。そこで、現役タクシードライバーである筆者が、
ライドシェアに使える車両は限られている
営業エリアはあらかじめ決まっている
フリーライター。定時制で東京を走り回っている現役の中年タクシードライバー
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