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「夏休みの宿題は必要」東大生が断言。宿題でしか身につかない“ある能力”が人生を左右するワケ

賛否分かれる「夏休みの宿題」の存在

夏休みの宿題

※画像はイメージです

 学生にとって夢の期間である「夏休み」に突入しました。電車内や夜行バスは朝も夜も学生で混み合い、ビジネスパーソンの方々には辟易するような期間かもしれませんが、みなさんも夏を享受した覚えがあるのではないでしょうか?  夏休みといえば、遊び、部活、そして忘れてはいけないのが「宿題」の存在。8月31日まで宿題をため込んだ方も多いでしょう。かくいう私も8月の最終週まで宿題をため込んでいました。  宿題の存在については以前から賛否が分かれるところです。欧米では夏休みなど長期休暇に宿題を出さない地域も多いとか。また、日本国内でも、受験にいそしむ家庭では、塾の課題に追われる子どもの代わりに親が宿題を解くケースもあるそうです。  では、夏休みの宿題は本当に必要ないのでしょうか? 私はそうは思いません。むしろ、夏休みの宿題程度も一人で終わらせられないのであれば、東大どころかどの大学を受けても失敗するであろうと予想します。  これは、「宿題をやる子とやらない子で学力に差が付くから」ではありません。もっと根本的な理由があるからです。

受験は「納期」である

 そもそも、大学入試などの受験で問われる能力の本質とはなんでしょうか。もちろん、「学力」ではありません。正解は「期日までに要求された仕事がこなせるか」というスケジュール管理能力です。  よく勘違いされることですが、どのような試験であっても、闇雲に勉強しては合格できません。「試験できかれること」に対応できるような知識、考え方を学習することによって、初めて合格できるのです。  例えば、東京大学の数学では、ほぼ毎回決まって「微分・積分」分野の問題が出題されます。一方で、「空間図形」や「データの整理」などの分野は、全く出題されません。  この時、「微分積分は全く触れていないけれど、空間図形の勉強を500時間やってきたAくん」は合格できそうでしょうか? みなさんの予想通り、おそらく落ちるでしょう。  試験で問われる内容について答えられることこそが、受験勉強で目指すべき理想状態です。となれば、試験で問われない知識の勉強は必要がありませんし、それを勉強にカウントしてもいけない。  どんな試験であろうとも、大抵は過去問が存在します。受験勉強は、過去問の研究から試験の出題傾向と、出題分野の偏りなどを分析して、必要だと予想される知識を洗い出し、ピンポイントに学習することで成り立つのです。  そのためには、「①必要な仕事の洗い出し」「②期日までに仕事を終わらせる計画作り」の二つの能力が必要となります。そして、夏休みの課題は、②を鍛えるためにピッタリなのです。
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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