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「はよ行けや!」初心者マークの車に“あおり運転”しながら執拗についてくる40代男性。パン屋の駐車場で警察に捕まるまで

年末年始の帰省ラッシュの中で…

交通渋滞「今年の正月に起こった出来事です」と話し始める平野健一さん(仮名・30代)。妻と子どもを連れて、実家へ帰省するために高速道路を走っていた。 「これから帰省するのだろうという他県ナンバーの車が多く、渋滞とまではいかないものの、スピードを出すには困難なくらい混雑していました」  平野さんは2車線ある高速道路の追い越し車線を走っていたという。 「前方には車が詰まっていて、一定のスピードを維持して走行しているような状況でしたね」  そんな中、すぐ後ろに大型トラックが急接近していることに気がついた。実際には車間距離がある程度あったのだが、「あと“数ミリ”でぶつかる!」と感じるほどの近さだった。 「おそらく何か事情があって急いでいると思いましたが、前方は車で詰まっていましたし、私だけが走行車線に移動しても何も変わらないことは明らかでした」  ましてや、走行車線も隙間がなく移動することができない状況だったようだ。こうした状況が20分ほど続くと、徐々に混雑が落ち着いてきたという。

あおり運転への“仕返し”に成功

「私の前方も空いてきたので、大型トラックに道を譲るために走行車線に移動したんです」  そのまま追い越して行くと思われたトラックは、スピードを上げるのではなく平野さんの車の後を追い、走行車線に移動していた。しかも、先ほどのように“数ミリ”と感じるような距離感であおってきたそうだ。 「一体どうしたいのか、何が気に食わなかったのか、妻とも話したのですが見当もつきません。車線変更を繰り返してくるトラックに、私もさすがに怒りと恐怖がありました」  平野さんは仕方なく、次の出口で高速を降りることにした。すると、トラックも同様についてきたという。 「このままだと暴力を振るわれて、家族にも危険が及ぶかもしれないと思ったので、トラックが出口方向から戻れないギリギリのタイミングで再び高速道路に戻ったんです」  すると、車体の大きなトラックには急な方向転換ができず、そのまま高速を降りていったそうだ。周囲には大きなクラクションが虚しく鳴り響いていたという。 「運転手がどんな思考であおり運転をしてきたのか理解できませんし、気が滅入るような体験でした」 ——自己中心的な運転が思わぬ事故につながってしまうのだ。私たち一人ひとりが交通ルールを守り、周囲に配慮して運転する必要がある。 <取材・文/chimi86>
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。
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