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飲食店で働く人がぶっちゃける“イラっとした客の言動”「『同じのください』は困る」「お冷を人数分出しても結局余る」

「18人の貸切」が39人になった

飲食店 店主

千代田さん

フレンチと中華のマナーが違うように、飲食店にも業態によって一定のマナーや常識がある。お酒を提供するお店の常識を当たり前に破ってしまう利用者がいるとため息をつくのが、鉄板焼き店を経営する千代田さんだ。 「ベタですけど『お通しカット』はよく言われますね。それだけならまだしも、『お通しカット、あとドリンクは水で』という人もいました」 また、大きな宴会などでお店を貸し切りにする場合について。「貸し切り」を「グループで好きに使って良い」と勘違いしている人が多いと話すのは、15席ほどのBARを経営する善弘さん(40代男性・仮名)。 「年末の週末21時から、某大学忘年会の2次会として18人の貸切希望の電話がありました。15席なのでつめて座ってもらう確認を事前に取って予約を了承。しかし、当日30分前に幹事の方から『39人になったので、対応してほしい』と。この時期、新たに店を探せるわけもなく、カウンターの椅子、テーブル、ソファなど、全て道路に出しました。立ち飲みにして、料理もこちらで勝手にどんどん作って出して、飲んでもらいました。大変でしたよ」

「お冷、人数分ください」→手をつけない人も多い

悪意なくとった行動が、お店に迷惑をかけている場合もあるようだ。渡邊さんが挙げたのは次のような例だ。 「世話好きなタイプの方で、お会計後に『お冷、人数分ください』とおっしゃる人がよくいます。良かれと思ってやっているんだと思いますが、人数分出しても手をつけない人も多いんですよ。ある時から、同じように言われたら『お冷が必要な方、手をあげてください』と返すようにしています。全員が手をあげることはないですね」 また、店に対して気を使っているような行動でも、それが裏目にでることもあると前出の千葉さん。 「食べ終わったお皿を重ねないでおいてほしいですね。楽しんでもらおうと、お皿もそれなりにこだわったものを使っています。割れているのはほとんどないんですが、洗い場まで下げてみたら、柄に傷がついていたことがあります。私たちの手間を省こうとやってくださったと思うので、悲しさのやり場に困りますね」
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「面白いことやってよ」に対しては…
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Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。

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