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「エンタの神様」「あらびき団」で活躍した57歳芸人の今。月の収入は100万円から7万円に…

東日本大震災で「世の中の風潮が変わってしまった」

 小堀さん曰く「東日本大震災以降、世の中の風潮が変わってしまった」という。 「今まで以上に“頑張っている人を応援する”という風潮に変わった。もちろん、あれだけの被災者が出ているから当然なんだけど。『パンダーズ』なんて何も頑張っていないんだからニーズがなくなるのよ」 「ガッポリ建設」というコンビ名さえも「不謹慎だ!」と言われてしまったんだとか……。 「仕事が激減する中でもボランティアの仕事とかあったんだけど、そこで『ガッポリ建設です!』って、もうおかしいよね(苦笑)。名前からして不謹慎とか言われちゃってさ」

月収はひと桁で糊口を凌ぐ日々

 仕事はどんどん減っていき、当時すでに結婚していた室田さんも「お金がない」とこぼすようになった。室田さんは「5000円のギャラをもらって3000円貯金するような男」らしく、小堀さんも「室田が『金がない』というのは本当にヤバい」と危機感を覚えたんだとか。 「いちばんヤバかったのは、月給が7万円だった時よ! もうさ、そんなの食っていけないじゃん! 仕方ないから、その頃に住んでいたアパートの裏のお寺の木になっていた柿や杏、びわを食って生きのびることにしたの」  それは窃盗では……?  小堀さんは「和尚もほぼ公認だった」と不敵に笑い、こう続けた。 「もともと、お寺に植えてある果物の木は、旅人の飢えをしのぐためのものだから良いんだよ!って、まあそれは江戸時代の話だけどね!」  それでも激痩せしてしまい、病院に行くとまさかの栄養失調だったようだ。 「もう痩せすぎてさ、ことの顛末をネタにして『柿厳禁です!』とか言っても全くウケない。困ったなあと思って、普通の人間だったら普通はバイトするじゃない? でも俺は、ここでギャンブルを本気でやることにしたワケ」
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食っていくために「本気でギャンブルを始めた」
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ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720

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