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資産10億、年収4000万円のFIRE投資家が明かす「24時間を72時間に変える」驚きの思考法

不動産投資は最初はマイナス。時間をかければ回収できる

そのなかで、ある1社のTさんは「うちは管理戸数が利益の源泉です。物件が売れればその分管理戸数が増えて儲かっていくビジネスモデルなんです」と話していました。 話を聞くなかで、気がついたのは「不動産投資は『高く売りたい人』から買うので最初はマイナスになる。でも、そのマイナスを時間をかけて取り返し、利益を出していくモデル」と理解しました。もちろん物件を安く買う手法もあるのですが……。値段の目利きは売買のプロの領域で、平凡な自分では太刀打ちできないと思いました。 それよりも「お金を産み出す輪転機を買う」というイメージで、「初期投資はあるけど徐々に回収する」と考えれば、時間さえかければ回収しプラスにすることができると気が付きました。そして同時に「家賃収入をしっかり得られること」「付き合う不動産会社は長く続かないと困る」という事実にもたどり着きました。不動産業は大別して「売買、仲介、管理」に分けられます。売買と仲介がメインの会社では物件が売れなければ経営が厳しくなる。一方で管理がメインの場合、管理ができさえいれば収入は入ってくるので経営は続いていきます。

“経験値泥棒”になるという弊害も

その意味では私が物件を購入したTさんの会社の話は最も説得力がありました。このTさんは「お客さん第一」で考える方です。無理に物件を薦めるようなことは絶対ありませんし、自社物件についても「これは買わない方が良いですよ」と平気で言う方でした。実はTさんは社内外で一目置かれていて、ずっと月10件以上、年間150件約20億円以上の不動産売買をほぼ毎年成り立たせている凄腕の営業さんでもあったのです。今でもTさんとはお付き合いがあり、やり取りをさせてもらっています。 知らないことは、知っている人を見つけて根掘り葉掘り聞く。それこそが、誰しも1日24時間しかない時間にレバレッジをかけて、48時間にも、72時間にもする方法だと私は思っています。 ただし……。このためには「話をしてくれる人」の存在が不可欠です。「自分の為に時間を使って話をしてくれる人」のために自分は何がお返しできるのか? という視点は大切です。単なる経験値を奪っていくだけの人になると、そのうち相手をしてくれる人がいなくなるのでその点はご注意を。 構成/上野 智(まてい社)
1976年生まれ。慶應義塾大学経済学部を卒業後、大手通信会社に勤務。社会人になると同時期に投資に目覚め、外国債・新規上場株式など金融投資を始める。その投資の担保として不動産に着目し、やがて不動産が投資商品として有効であることに気づき、以後、積極的に不動産投資を始める。東京23区のワンルーム中古市場で不動産投資を展開し、2019年に20年間勤めた会社をアーリーリタイア。現在、自身の所有する会社を経営しつつ、東京23区のうち16区に計38戸の物件を所有。さらにマンション管理組合事業など不動産投資に関連して多方面で活躍する。著書に『43歳で「FIRE」を実現したボクの“無敵"不動産投資法』(アーク出版)
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