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「男性用のトイレは空いているのに…」特急列車のトイレでわざわざ後ろに並んだ男性に言われてハッとしたこと

男性トイレを開けてみることに…

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 微妙な空気が漂うなか、私は「男性トイレで『大』はできないんですか?」と言いつつ、男性の許可を得て男性トイレのドアを開けた。  そしてビックリ! なるほど、男性用の小便器しかなかったのだ。  思わぬ赤恥をかいたが、タイミングよく使用中だった男女兼用のトイレのドアが開いた。私が「よかったら、お先にどうぞ」と、大を我慢していたであろう彼に順番を譲ると、若者は丁寧に「いえいえ、先に使ってください」とニッコリ。  その後、あまり待たせては申し訳ないと思いつつトイレを使用し、そのあと男性も無事トイレに入っていったのだ。10分ほどの出来事だが、この10分は大きな気づきや学びをもたらせてくれた。

知らない女性も多いはず

 もしかすると男性からしたら当たり前の話かもしれないが、例えば「男性トイレは小水用のみ」と知っている女性はどれほどいるのだろうか。  また、筆者のように、男性トイレが空いているにも関わらず、男女兼用トイレを使う男性に対して不審な目を向ける女性もいるのではないか。だとしたら、あまりにも男性が不憫な気がする。  前述したが、筆者の無知ゆえの疑念めいた勘繰りに、顔色ひとつ変えず、平然と「『大』のほうなんで」と告げた若者の態度に大いに感心した。 文/蒼井凜花
元CAの作家。日系CA、オスカープロモーション所属のモデル、六本木のクラブママを経て、2010年に作家デビュー。TVやラジオ、YouTubeでも活動中。
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