[禁煙ファッショ]禁煙、分煙対策費用に疑問の声!
神奈川県内の飲食店の悲惨な”現状”とは……?
【case3】禁煙、分煙対策費用に疑問の声!
売り上げの減少と同様に、飲食店経営者の痛手となっているのが”禁煙・分煙の基準”。そもそも条例では、100㎡超の店舗の場合、喫煙区域をつくるには”仕切り”、”排気設備”、”空気の流れ”の3つの措置が義務付けられている。しかし、それを忠実に守るとなると、とにかくコストが莫大に。店舗によってはレイアウトの変更だけで1000万円以上の費用がかかるケースもあるのだ。
「こんな厳しい基準を作るなんて、中小店舗へのいじめとしか考えられません」と愚痴をこぼすのは、県内で数店舗の居酒屋を経営するMさん。100m2超の店舗は2店と少ないが、その2店だけでもトータルの改装費はゆうに1000万円超え。簡単に予算をつくることはできないため、現在はパーティションで喫煙席を囲うだけの簡易的な対応を行っているという。
「費用もネックですけど、条例の内容を満たすような設備を入れるとなると、1週間ほど工事で店が開けなくなってしまうんです。その分のマイナスを県が補償してくれるならまだ話は別だけど、そんなことも一切ない。とりあえず”努力はした”というアピールのために分煙はしましたけど、それでも立ち入り検査をされたら罰則の対象になることは確実。そう考えると生きた心地しないですよ」
「県は飲食店の事情を全然考えていない」と怒りを見せるのは、焼き肉店を経営するSさん。店内の席には煙を吸い込むための強力なダクト換気が設置してあるのだが、実は条例的には”基準外”。「”仕切り”や”空気の流れ”がない」という理由で罰則の対象になってしまうというのだ。
「肉を焼けば当然大量に煙が出るし、強いにおいだってする。それでも換気できるように席ごとに設備を調えているんだから、タバコの1本、2本は全然問題ないはずなんです。そんなことは誰の目からも明らかなのに、県側はいちいち難癖をつけてくる。これじゃウチの店に『潰れろ』と言ってるようなもんですよ」
個人飲食店にとっては、まさに”死の宣告”。それでも、黙って受け入れるしかないのか…..
― 神奈川発[禁煙ファッショ]が飲食業界を滅ぼす!【4】 ―
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