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スキルアップしたいなら、勉強ではなく合コンへ行け

 5月にもなると新しい部署や仕事に必要なスキル、人間関係が見えてくる。ライバルに差をつけるにはどうやってスキルアップをすればいいのか? 「社外先輩」として20~30代の若手から支持される経営コンサルタントの鈴木進介氏に聞いた。

仕事術,合コン

大事なことはすべて合コンで教わった!?

――鈴木さんは、日々、数多くの新入社員や若手社員向けの研修をされていますが、今回は「手っ取り早く効果的で即効性が高い」というムシのいいスキルアップの方法についてアドバイスをいただきたいと思います。

「まずスキルアップと聞くと、資格取得や英会話の勉強、そして手軽なところではビジネス書を読んだりセミナーを受講したりとイメージされます。しかし、それだけで、ライバルに勝てるほど世の中は甘くありません。机上の学習は誰でもできますし、皆がそれなりにはやっています。また、時間や継続する精神力が必要なため、単なるお勉強的なスキルアップで短期的にリターンを求めるのは、実は現実的じゃないんです。そこで、僕がオススメしているのは、机上の勉強している暇があれば『合コンに行け!』ということです」

―― ……!? 合コンとはまた唐突な気がしますが、スキルアップとどんな関係があるのでしょうか。

「多くの人は彼氏(彼女)を探しにいくところ、もしくは男であればいかに“お持ち帰り”ができるかという下心を発揮する場とイメージされますが、物事は考えようで、どんなところからでも『学ぼう』という意識を持てば、手っ取り早く学びを得ることができるのです。合コンは、ライバルに打ち勝ち、自分の意中の異性を射止める場です。そのためには、例えば幹事であれば、事前に相手の属性や好みを聞き出しお店選びからメンバー選定に至るまで情報収集能力が求められます。仕事でいうマーケティングリサーチです」

――確かに、仕事に似た要素がありますね。

「どんな会話を切り出せば良いのか、誰がどんな役割で盛り上げていけば良いのかを普通は考えますよね。これには、会議やミーティングにおけるファシリテーション能力(円滑にコミュニケーションを促す能力)が求められます。そして場が盛り上がってきたところで、自分を売り込みます。ライバルA君は笑いを取ることに必死、そしてB君は経歴自慢でくる、C君は下ネタ勝負だ……はたして自分はどんな特徴でPRするか? ライバルとも異なり、相手が好む場所を見つけようと考え出す行為は、ポジショニング(独自の空白地帯を見つけること)というビジネスの戦略論につながります。漫然とその場にいても、どうにもなりません」

――確かに。モテる人は会話も聞き上手な人が多いですよね。

「自分の話を聞いて欲しいという心理を上手にすくい上げてあげる“傾聴”は、コーチングやリーダーシップでも重視されるスキルです。合コンで腕を磨くにはピッタリです。また気に入った相手がいたとき、男であれば“お持ち帰り”のために勝負をかける時の言葉を何にしようか考えることは、営業で言うクロージング(話をまとめて契約に持ち込む)につながり、次のデートの約束をして帰る場合はリピート対策を考えることになりますよね。解散してからは、どうやってフォローしますか? その日のうちにメール? LINEでスタンプを送る? それとも翌日に電話する? などとアフターフォローまで無意識のうちに考えますよね。よく考えてみると、これらすべては仕事で必要なスキルです」

――なるほど! すべて仕事に置き換わります。でも、恋人がいる人や既婚者はどうすればいいのでしょうか?

「出た! ありがちな“無難な質問”ですね。それならコンセプトを変えましょう。合コンというと波風がたつのであれば、例えば“同じ通勤沿線同士で友達をつくる会”とかで男女半数ずつ集めればいいでしょう。実態は合コンでも、もっと気軽に参加しやすくなりますよね。言い方や集め方は何でもいいのです。大切なことは、意識を遊びの中にも学びに切り替えることですから」

――これなら堂々と誰でも合コンに行けそうですね。それでは最後に、合コンで学ぶ一番の効用を教えてください。

「それは、コミュニケーションスキルの向上に尽きます。いくらTOEICで900点をとっても、またITスキルに精通しても、仕事でそれらの武器を活かすのはあくまでもコミュニケーションによってです。また、単なる机上のスキルは他に持っている人もいるので、あなたが頑張らなくたっていいわけです。しかし、コミュニケーション能力だけはあなたならではの独自性が発揮できるものなので、合コンで独自のコミュニケーションスキルを身につけた人の方が10年後も生き残る可能性は高いでしょう。だからこそ、僕は10年後も生き残りたければ、“仕事で大切なことは合コンで学べ!”と強く言いたいのです」

 合コンに行けば仕事ができるようになるわけではない。合コンという場であっても、常に試行錯誤する必要があるのだろう。いくらメンツが気に入らないからといって、仏頂面をしていては、「じゃあ、来んな!」で終わりである。合コンも一つのプロジェクト、そう考えれば、仕事も恋愛もきっとうまくいくはず。 <取材・文/日刊SPA!取材班>

【鈴木進介氏】
コンパス代表取締役。「逆転の思考術」をテーマに経営コンサルタントとして活動。20~30代の若手社員から「社外先輩」として圧倒的な支持を得ている。5月9日に『スマホは捨てろ!』を発売 http://suzukishinsuke.com

スマホは捨てろ!

「会社で生き残る」ための戦術を徹底的に考えた




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