星野源「誰かのつけたイメージに殺されそうになった」
昨年末、くも膜下出血により緊急入院し、休養を余儀なくされた星野源。映画、舞台、音楽、執筆、ラジオなどジャンルを超えて活躍してきた彼だが、病気を経て、周囲から期待されるイメージについて、「今は本当にどうでもよくなった」と語る。
「倒れる以前から、去年一年は音楽でも芝居でもとにかくカラを破りたいって気持ちが強くて、自分を壊す作業をずっとしてきましたし。いつもここまでしかできない、という自分の不自由さも嫌だったし、周りからも『星野源らしい』という言葉をよく耳にするようになって、それをどっちも壊したいと思ったんですよ」
そこで、星野源は「サブカル」を例に「人はすぐにイメージをつけたがる」という現象を解説してくれた。
「例えば『サブカル系』って言葉があるけど、僕自身はもうサブカルってジャンルは存在しないと思っていて。『サブカル』という言葉の幻影だけがあるというか、もう実体はないんです。でも、好きなものがマイナーだったりすると『サブカル(笑)』ってバカにされる現象が起きている。『癒し系』も『草食系』も『サブカル』も、もはや差別用語ですよね。中身は全然違うのに誰かがつけてしまった、そういうイメージに俺は殺される感じがして、その枠を壊す作業をしていたら、今度はどんどん精神が孤独になって……で、倒れちゃった(苦笑)。僕は何とか戻ってこれたけど、そのまま誰かがつけたイメージに殺されてしまう人も多いと思うんです。イメージが固まってしまう前に壊していかないと危ないですよ」
今回のアルバム『Stranger』と、その後に出たシングル「ギャグ」で、これまでにつけられてきたイメージをさらに壊せたと語る星野源。病気を経て、ある意味自然体にふるまえる心境に達したのではないだろうか。
※5/21発売の週刊SPA!「エッジな人々」では、星野源のインタビューを掲載。復帰後の心境から、AVの話まで、縦横無尽に語りつくす!
<本誌構成/九龍ジョー 撮影/齋藤清貴 再構成/SPA!編集部>
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