雑学

ニオイを嗅ぐことが仕事な人々

最近ちょっとしたブームの“あるある”本。いろんなジャンルがあるけれど、もう普通の“あるある”じゃ満足できん! てなわけで、さらにニッチな“あるある”が大集合。知らない世界を覗き見しつつ、共感しようにも共感しづらいビミョーな感覚をご堪能あれ!

◆臭気判定士あるある

あるある 臭気判定士とは悪臭防止法に基づき工場や事業所などから発生するニオイを採取し、測定や分析を行う国家資格だ。「人からは決まって『さぞ嗅覚が敏感なんでしょうね』と聞かれますが、大きな誤解。敏感すぎて実際のニオイよりも強く感じてしまっては正確な判定ができないので、十人並みの嗅覚であることが大前提なんです」(臭気判定士・石川英一さん)とは意外。

 もっとも、キャリアを積むことで訓練された結果、「日常生活でも、ほかの人が気づかないニオイを感じることはよくある」とか。

「ただ、臭気判定士は『クサい』とは表現しません。どの物質がどんなニオイか、分析データが頭の中に入っているので、『今、硫化水素したよね』などと物質名で言っちゃいますね。冷蔵庫の中の残り物も『アミンが出てきてるからダメだな』なんて完璧に判断できますよ(笑)。ほんのわずかなニオイの変化を捉える仕事ですから、現場の調査では細かいところまで神経を集中させます。空気を動かすとニオイの元がわからなくなるので、移動も静かにそろーりと。だから、日頃歩くときも足音を立てなくなります」って、忍びか!?

 当然、仕事現場にニオイを持ち込まないようにするのは基本。

「香水はつけないし、整髪料や洗剤は無香のものを使っています。ニンニクやカレーなども仕事前には食べません。体調管理にも気を配りますが、実は私、花粉症でして。ただ現場に入り集中すると、不思議と症状が消えるんです」とは、見上げたプロ魂っスね!

イラスト/花小金井正幸
― ニッチな世界の[あるある]大全【3】 ―




おすすめ記事