更新日:2014年10月22日 17:19
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歌舞伎町で“最凶暴力団”を騙った「工藤会詐欺」が横行中

 北九州を本拠地とし、日本で唯一「特定危険指定暴力団」に指定されている工藤会。「特定危険指定暴力団」の定義は別として、世間が工藤会から連想するイメージは、今や「何でもアリの“最凶”団体」だろう(下記年表参照)。他の広域指定暴力団からしても「手出し無用」の存在だという。
歌舞伎町で「工藤会詐欺」が横行中

写真はイメージです

 今そんな彼らを騙った“詐欺”が歌舞伎町で横行しているという。とある暴力団関係者が声を潜める。 「ここ最近、外様のチンピラとのトラブルで『工藤会だ』と名乗るヤツが多い。工藤会が都内に進出していることは事実だから、対処に困っているんだよな……」  また、暴排条例でヤクザとの付き合いを一掃した歌舞伎町の風俗店オーナーは不安な日々を送る。 「以前のケツ持ちには、手切れ金を渡して穏便にコトを済ましたと思ったら、今度は工藤会って名乗る男が頻繁に来るようになって……。北九州での一連の事件を見ると、むげに断ればどうなるか……」  最凶暴力団の看板は、日本一の歓楽街でも威光を放っている。 【年表 工藤会をめぐる警察の動きと関与が疑われる暴力事件】 ’94年10月 みかじめ料を要求したとして組員が暴力団対策法施行後初の検挙 ’98年 1月 北九州市で元脇之浦漁協組合長が射殺される ’01年12月 暴力追放を旗頭に当選した中間市長の後援市議が暴行され、重傷 ’03年 8月 工藤会系組員が北九州市内のクラブに手榴弾を投げ込み、11人負傷 ’04年 5月 工藤会系幹部らが暴力団排除に取り組む県議宅に発砲 ’08年 9月 トヨタ自動車九州小倉工場に手榴弾が投げ込まれる ’10年 3月 北九州市で工藤会追放運動を推進していた自治連役員宅に発砲    4月 福岡県暴力団排除条例が施行 ’11年 2月 北九州市で建設会社社員が撃たれ、重傷    3月 福岡市の九州電力会長宅と西部ガス社長宅に手榴弾が投げ込まれる    11月 北九州市で建設会社会長が撃たれ、死亡 ’12年 1月 中間市で建設会社社長が撃たれ、重傷    4月 北九州市で県警元幹部が撃たれ、重傷  8~11月 北九州市で暴排標章を掲示した飲食店への放火や、切りつけ相次ぐ    12月 改正暴力団対策法に基づき、工藤会が特定危険指定暴力団に指定 ’13年12月 北九州市で市漁協組合長が撃たれ、死亡 ’14年 9月 総裁、会長、理事長のトップ3が相次いで逮捕 ※10/21発売の週刊SPA!では「[凶悪犯罪多発地域]を歩く!」という特集を掲載中。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
週刊SPA!10/28号(10/21発売)

表紙の人/久松郁実

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