女装で彼女とデート中、キャッチに声をかけられて…カリスマ男の娘・大島薫が自分のことを情けないと思うとき
―[カリスマ男の娘・大島薫]―
見た目は美女でも心は男――。「カリスマ男の娘」として人気を博し、過去には男性なのに女優としてAVデビューを果たした大島薫。女性の格好をしたまま暮らす“彼”だからこそ覗ける、世の中のヘンテコな部分とは?
唯一ボクが自分を情けないと思うことがある。
それは女性と一緒に繁華街を歩いているときだ。東京に引っ越してから思うのは、繁華街にはキャッチやスカウトがやたらと多いということ。ナンパだって昔住んでいた大阪の比ではない。
「お姉さんたちー!」
派手な髪の毛にチャラチャラとしたファッションの若い男性が声をかけてくる。男の見た目のときなら、彼女と歩いていてこんな風に声をかけられることはなかった。スカウトもキャッチも、男連れの女の子なんて口説いたって、断られるか、男のほうにドヤされるに決まっているのだから、最初から声なんてかけようとは思わない。
しかし、いまのボクでは話が別だ。男性だと気付いていないか、気付いていてもこの見た目だから「男しか好きにならないタイプの人間だろう」と思われているに違いない。
「あ、大丈夫です」
そんな風にお茶を濁して断る。「ボク男なんで」とか「彼女なんでやめてください」とか言えればどれだけ楽だろうと思う。
ボクはこの見た目で男性だと知ったときの奇異の視線を、何度も感じてきた。ボクが他人にどれだけヘンな風に思われようが、それは一向にかまわない。そもそも、そんな半端な覚悟で「大島薫」という活動をやってきたわけではないのは、このボク自身が一番よく知っている。
しかし、いま一緒に歩いている子については別だ。
「うわ、この子の彼氏“オカマ”かよ」
「趣味ワリィなぁ……」
ボクと一緒にいたばっかりに、そんな目線に晒されることを強いるのは、ボクが思う優しさではない。自分のプライドのために、他人を傷付けていいはずがない。
1
2
1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
記事一覧へ
記事一覧へ
この連載の前回記事
【関連キーワードから記事を探す】
Fラン大学生の間で流行する裏のカネ稼ぎ。将来を不安視して…
今、渋谷周辺で「謎のナンパ方法」が流行っている?
女装だからわかった「街中で男が声をかけてくる/かけてこない」格好の違い【カリスマ男の娘・大島薫】
女装で彼女とデート中、キャッチに声をかけられて…カリスマ男の娘・大島薫が自分のことを情けないと思うとき
「おっぱいの展覧会やってます」新橋で聞いた違法キャッチの呼び込みワード10選
「海外出稼ぎ風俗」で行方不明になる日本人女性たち…当事者取材でわかった恐ろしい実態
元セクシー女優が「成人向けビデオのスカウトマン」の内情を暴露。女優と恋愛関係にあるケースも
風俗スカウトマンを恐喝する犯罪グループが出没「お詫びに3万円を女のコに支払え」
業界人をかたって新人アイドルをダマす悪質手口 「DVD出しませんか?」DMの原文まま公開<現役グラドル経営者・手束真知子>
夏休みに急増する悪質スカウト、狙われる女子の6つの特徴
「映画デートで女性から嫌われる男性」がやっている5つの行動
「ドライブデートで嫌われる男性」が実はよくやっている4つの行動
「女性がいつの間にか好印象を抱く男性」に共通している5つの言動
銀座ホステスが明かす「モテない50代男性が初デートでやりがちなこと」5選。“おばさんみたいなおじさん”にウンザリ
「トイレ行ってきますね」と言い残し…美人OLが“高級焼肉デート”で衝撃の行動
夏祭りでナンパ男と“楽しんだ”ギャル2人組。なぜか「3台のミニバンを乗り継いで」帰宅するまで
「彼女と僕はSEXする運命なわけです」地下アイドルを推す32歳・素人童貞の暴走
経験人数3000人超えのナンパ講師が教える、女性に断られても凹まない強メンタルの育て方
「君は素敵すぎる。これがラテンのノリか!」――46歳のバツイチおじさんはダンスフロアで恋に落ちた〈第33話〉
48歳で26歳の婚約者にフラれた男性。うつ状態から這い上がった方法とは
男の僕が実感した“女性の見た目”を維持することの大変さ
ストーカーも変質者も空想の世界の出来事ではない/カリスマ男の娘・大島薫
少女の首を絞めた「心臓フェチ」男の人柄は? フェチモデルの女性が告白
男の「イケる」は大抵が勘違い。性的合意のない強引さはただのホラーだ
「夫婦仲は良好」なのに不倫に走る男女に僕が思うこと/カリスマ男の娘・大島薫
この記者は、他にもこんな記事を書いています