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松坂・鳥谷・斎藤佑樹の引退を横目に“まだまだ衰えない”現役アラフォー選手たち

平成の怪物・松坂もハンカチ王子・斎藤も涙の引退

野球 数多くの大物選手が引退表明し、一時代の終わりを感じさせた2021年のプロ野球。  その代表と言えるのが、埼玉西武ライオンズの松坂大輔だろう。’98年の甲子園で春夏連覇を果たし、ドラフト1位で西武に入団。“平成の怪物”と呼ばれて日米通算170勝を挙げたレジェンド右腕として世代を引っ張り続けた。  また、’06年夏の甲子園決勝で田中将大を擁する駒大苫小牧を破って優勝し、“ハンカチ王子”や“佑ちゃん”の愛称で多くのファンから愛された北海道日本ハムファイターズの斎藤佑樹も引退。  さらには、阪神タイガース時代に歴代2位となる1939試合連続出場を果たした名ショート・鳥谷敬(千葉ロッテマリーンズ)や通算7本のサヨナラホームランを放つなど驚異的な勝負強さを誇った亀井善行(読売ジャイアンツ)の引退も印象的だった。  このように時代を彩った選手たちの引退が相次ぎ寂しい限りではあるが、現役として来季もプレーする40歳前後のベテラン選手たちがいる――。今回はそんな“アラフォープレイヤー”の中でも活躍が期待される6名の選手を野球ライター・キビタキビオ氏のコメントとともに紹介していく。

古巣・中日ドラゴンズで存在感を発揮する福留孝介

 まずは現役最年長となる44歳ながら十分な存在感を発揮している中日ドラゴンズの福留孝介だ。  名門・PL学園高校時代からスラッガーとして名を馳せ、中日時代は2度の首位打者獲得やリーグMVPに選出されるなど輝かしい実績を誇る平成を代表する左打者も今やアラフォーに。阪神時代の’20年に成績が急降下し、戦力外通告を受けると古巣の中日に復帰。  今季序盤は代打や途中出場が多かったものの、DH制のある交流戦ではレギュラーでの出場も目立った。最終的には打率.218、4本塁打にとどまりアベレージヒッターと呼ばれたころの安定感は薄れてしまったかに見えるが、5本の決勝打を放つなどベテランらしい勝負強さを発揮。来季は残り49本と迫ったNPB通算2000安打を目標に1軍でのプレーに意欲的のようだ。  野球ライターのキビタキビオ氏も「勝負どころで一発打ちそうなオーラは44歳になっても群を抜いている。今季の初本塁打が出たのは7月7日と少し遅かったですが、そのときの弾道は鋭く美しくて“これぞ福留”と唸る打球だった」とし、来季についても「代打の切り札として“ここぞ”という場面で起用されるでしょう。結果が伴い続ければ、山本昌投手の打者版になって50歳までやるかもしれません」と期待を寄せた。  福留にはアラフォーと言わず、アラフィフになっても持ち前の鋭い弾道の打球を見せてほしいものだ。
松坂大輔

今季限りで引退した松坂大輔 写真/赤松洋太

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松坂世代、最後の希望
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