今年のライオンズ打撃陣は12球団最強!を確信した理由【ライオンズヲタ・マリオ高野】<後編>

「今年のライオンズは、実はかなり期待できる!」。宮崎県・南郷で行われた春季キャンプ(終盤の第3クール)を取材し、野球ヲタクのマリオ高野はそう確信しました。ファンとしての贔屓目を差し引いても、期待値の高さを裏付けられる要素が大量にあるのです。

 そこで今回は、野球はズブのド素人ながら年間60試合以上球場に足を運び、長年ライオンズを見守ってきた自分が、春季キャンプで実感した「今年のライオンズはココが違う!」と感激したポイントを紹介させていただきます。

⇒【前編】http://nikkan-spa.jp/814750

 前編の中村剛也選手に続いて、今年のライオンズ打線の厚みの凄さを期待させる「例年とは違う!」ポイントとして挙げたいのが、炭谷銀仁朗選手です。

炭谷銀仁朗選手

まるで若手のように練習する炭谷銀仁朗選手

 炭谷選手は毎年2割前後の打率しか残せていませんが、いかに守備面での負担が大きい捕手とはいえ、「本来はもっともっと良い打撃成績を残せる選手のはず」と、打撃面の潜在能力の高さを確信しているファンは少なくありません。キャンプでは毎年最大の課題である打撃力の向上を目指して必死で取り組んできたようですが、いまいち成果は上がりませんでした。

 しかし、昨シーズンの後半に鮮烈なデビューを飾り、一躍2番手の捕手として台頭してきた森友哉選手の存在もあり、今年のキャンプでは例年以上に打撃力の向上にかける思いが強く現れています。連日、朝の早い時間から阿部打撃コーチとマンツーマンで打撃練習に取り組む姿が見られましたが、その様子からは、1軍で9年も実績のある選手とは思えない、駆け出しの若手選手のようなひたむきさや練習に対するどん欲さが強烈に伝わってきました。

阿部打撃コーチ

阿部打撃コーチにインタビュー

 炭谷選手が抱える打撃面の積年の課題はどこにあるのか? 阿部コーチの話によると「彼は身体の力が強すぎるため、どうしても力を使って打ちたがるところに問題があるのではないか。もっと楽に、力を抜いて打っても打球は飛ぶはずなので、強く振るよりもスムーズに打つことを心がけるようにアドバイスしている」とのこと。

 実際、フリー打撃では例年よりもリラックスした構えから快音を響かせ、紅白戦でもフェンス直撃の鋭い打球を放つ結果を出すなど、例年とは明らかに違う雰囲気にて、今年こそ、打撃面でも期待が持てる新しい炭谷選手が見られる予感がします。炭谷選手の打撃が良くなれば、ライオンズ打線全体の雰囲気が激変することは間違いなく、さまざまな相乗効果が得られるでしょう。

 大きなポイントとして中村・炭谷両選手を挙げましたが、若手の野手では、ファールでよく粘るようになった山川穂高選手、フリー打撃では誰よりも柵越えを連発するスラッガーぶりが頼もしい木村文紀選手、高卒2年目ながら目的意識がハッキリした練習に打ち込む森友哉選手の3人が、順調に育成されていることが確認できました。いずれも年間20本以上の本塁打を記録することが期待できる逸材ですが、この3人のうち1人でもそれが実現すれば、すごいことになります。

 さらに、深い深い悩みから解き放たれたかのように表情が明るくなった秋山翔吾選手、ルーキーイヤーの鮮烈な勢いを取り戻しつつある金子侑司選手、焦ることなく病み上がりの身体を入念に調整している浅村栄斗選手など、個人成績面でも昨シーズンの雪辱に激しく燃える若手3選手の今年にかける意気込みの強さも伝わってきました。

 また、野手のレギュラーの平均年齢が若い反面、チームをぐいぐい引っ張る大ベテランが不在であることが指摘されるライオンズですが、キャプテンとして4年目となる栗山巧選手には、所作のすべてに背中で語るベテラン選手的な落ち着きと風格が漂うようになっていました。まだ31歳ながら、チームの中心として、どっしりとした安定感をもたらしてくれています。

 33歳にして野手では2番目の年長者である脇谷亮太選手は、西武では2年目ながら、中村選手ら多くの内野手に慕われており、すでに内野の精神的支柱のような存在になっています。他チームでは中堅にあたる年齢の選手が良い意味でベテラン化していることでバランスがとれている雰囲気です。

 もちろん、調整遅れが心配されるメヒア選手や新加入の外国人選手については未知数であり、打撃面の不安要素となっていますが、もし仮に外国人選手がふるわなかったとしても、それを補えるだけの厚みが増していることが実感できたので、心配はしておりません。

 とにかく、今年のライオンズ打線は例年にも増してワクワク出来る要因が盛りだくさんです。打撃面では12球団最強の布陣となることが本気で期待できると思いました。 <取材・文・撮影/マリオ高野>




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