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ナルシストであることが長生きの秘訣!? イケメン脳神経外科医の健康診察

―[山田ゴメス]―
 エロからダイエット、野球まで……華麗な人脈をフルに駆使しながら多岐にわたるジャンルの記事をここ日刊SPA!でも日々書き殴るゴメス記者だが、今回のテーマはズバリ、ヘルス! 「ヘルス」と言ってもデリバリーヘルスのことでは決してない。じつは最近ボク、左手がずっとしびれたまんまなんですよね……(泣)。ってなわけで、とある対談で知り合って以来、懇意にしていただいている現役脳神経外科医・菅原道仁先生に、恵比寿の「喫茶室・ルノアール」で緊急診察をお願いした!
菅原道仁先生

菅原道仁先生

菅原道仁先生(以下、菅原):左手がしびれるって、どのへんが? ――ん~、もう全体的に……。 菅原:たぶん大丈夫なんじゃないですかー? ――マジすか? そんなあっさりと!? もしかして運動しすぎってケースもあるのでは? ボク、左利きだから野球のやりすぎ、球の投げすぎ……みたいな。なんせ、ここ数年は週3ペースですから。テニスも月イチはやってるし……。 菅原:それはあり得るかも。頭に問題があるときは、手の一部だけじゃなくて足にもなんらかの異状が出てくるので。あと、可能性を考えるなら首や肩が凝っているケース。他にもワキの下だとかに集まっているリンパ腺が狭くなってくると、しびれが起きることもありますから。 ――じゃあ、逆に“危ないしびれ方”って、どんな風? 菅原:しびれって、脳的にはそこまで危なくないケースがじつは多いんですよ。「動かない」とか「力が入らない」とか「足が出づらくて歩きにくい」とか「顔の動きがヘン」とかが、むしろヤバい。もちろん(しびれでも)100%大丈夫なわけではないので、そういう症状が出たら気さくに病院でチェックしてもらうのがベターです。 ――おしまいですか? 菅原:おしまい(笑)。だってゴメスさん、僕が健康管理のために「あーしろこーしろ」って言っても、どうせ聞かないでしょ? ―― ………………。 菅原:だったら、まずは「自分にとって一番大事なことを見つけてみること」をオススメします。 ――なんか、どっかの自己啓発セミナーじみてきましたよ? 菅原:たしかに(笑)。ただね、この考え方、今年出した僕の著書にも書いているんですけど、わりと医学的な立場から見ても理にかなっていたりするんですよ。たとえば、「海外旅行にいっぱい行きたい」という目標を持つとしますよね? すると、煙草や酒をやめることより、必然として旅行に堪えうるだけの筋力をつけたり、腰の痛みを取ることのほうが最重要になってくる。要するに「やるべきことに優先順位をつけよう」ってことなんです。「孫ができるまで長生きしたい」という目標の人なら、それこそ煙草も酒もやめるべきだし……価値観自体は人それぞれなので。そこは個人個人でよく考えましょうってことなんです。 ――なるほど。ちなみに先生の目標は? 菅原:僕は50歳になったら海外に移住して、好きなことやって楽しく暮らしたい(笑)。 ――ってことは、先生の場合、今はなにをすべきなんですか? 菅原:毎日毎日を楽しく過ごす! ――禅問答みたいで、言ってる意味がよくわからないんですけど? 菅原:いろんな人と会ったり、美味しいお酒やご飯を食べて、「昨日より今日はちょっと楽しかったな」と思いながら眠りにつけたらいい。そうすれば、50歳あたりになるとその積み重ねでものすごく楽しい生活が待っていそうじゃないですか。 ――むっちゃ楽観的ですね。で、医者として健康面で気を使っている点は? 菅原:夜ご飯の量を減らしています。 ――それはなぜ? 菅原:そりゃ太らないように……でしょ。スタイリッシュなほうが若く見られるし。 ――つまり、メタボによって損なわれる健康より、言い方は悪いですけど、動機はもっと浅い部分にある?
『死ぬまで健康でいられる5つの習慣』

『死ぬまで健康でいられる5つの習慣』(菅原道仁著/講談社)1300円(税抜) 医学書とは思えないわかりやすさ!

菅原:そういうわけでもないんですけどね(笑)。でも僕、容姿ってとても大切だと思うんですよ。なんでかっていうと、患者さんって、ゴメスさんと一緒で基本的に医者の言うことを聞かないんですよ。「気をつけなさいね」と言っても、「はい、わかりました」だけで全然理解してくれない、耳を貸そうともしない。で、好きな物を好きなだけ食べて、運動もしないで、最終的には僕のところに救急車で運ばれてくるわけですよ。そして、こういう人たちを見ていて、「どうしたら、この人たちは言うことを聞いてくれるんだろう?」と真面目に考えたんですよ。 そこでやってみたのが「外見について注意を促すこと」で、仮に「あなた、5年前は10kgもやせていたんですか? じゃあ、そのころの体重に戻せばきっとモテますよ」と言ってあげたら、次の診察で2kgくらい痩せてきたりするんです。しかも血液検査の数値まで良くなっちゃって……。 人って、医者から「血糖値が高い」と言われても、自分のことだとは認識できないんでしょうね。現状、痛くも痒くもないから。でも、見た目について指摘すれば不思議と“気づいちゃう”ものなんです(笑)。 ――返す言葉もございません……。 菅原:女性の寿命は男性より長いってよく言われるじゃないですか。それって、女性のほうが男性よりマメに鏡を見て、自分の顔や体型をきちんとチェックしているから……っていうのもあるのでは、と思うんです。そこで“自分の異変”に外見から気づくんです。 だから、ナルシストであることは案外、長生きの秘訣なのかもしれない。今の若い男の子なんて、けっこう健康的っぽいですしね。ナルシストがエスカレートし、無理な絶食とか極端に走ってしまえば、もちろんダメなんですけど。 ※次回「誰にでも簡単にできる“健康脳”のつくり方」https://nikkan-spa.jp/884916 【菅原道仁】 1970年生まれ。菅原脳神経外科クリニック(www.sugawaraclinic.jp)院長。現役脳神経外科医。杏林大学医学部卒業後、国立国際医療センター入局。クモ膜下出血や脳梗塞といった緊急の脳疾患を専門とし、2000年、救急から在宅まで一貫した医療を提供できる医療システムの構築を目指し、脳神経外科専門の北原脳神経外科病院に身を投じる。2007年副院長に就任。毎月1500人以上の診察から「人生目標から考える医療」の診療スタイルを確立し、患者さんが笑って過ごせる毎日をおくるための診察・治療を実施し、体のことだけではなく、心までをサポートする治療を施している。著書『死ぬまで健康でいられる5つの習慣』 <取材・文/山田ゴメス>
―[山田ゴメス]―
大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
死ぬまで健康でいられる5つの習慣

一生病気にならない死なないカラダのつくり方

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